VerizonとSprintも、SIMロック解除ポリシーに同意しているはずだが。GSMキャリアでない2社は、アンロックに対してあまり積極的ではなさそう。。。?

もう春ですね~!

先日のT-mobile端末アンロック方法についての投稿に続いて、VerizonとSprintのアンロックについて調べてみました。

ご存知の方も多いと思いますが、Verizonといえば、アメリカ31%のトップシェアを誇る携帯電話会社ですね。また、SprintはVerizon、AT&Tに続く、アメリカ3大キャリアの一つです。
sprintverizon

VerizonとSprintは、AT&TとT-mobileとは異なる携帯電話方式を採用しています。
VerizonとSprintはCDMA方式で、AT&TとT-mobileはGSM方式にてサービス提供しています。

 

CDMA方式といえば、GSMとは何かと事情が異なります。
一部の本体は、SIMカードがなく、携帯電話の本体自体に番号が登録される仕組みです。

CDMA方式のみに対応している本体では、登録している番号以外の番号や
他のキャリアでのサービスを受けることはできません。
このような端末では、アンロックが無意味な作業となります。

世界の多くの国では、CDMAではなくGSM方式を採用しています。
アンロックされているGSM本体であれば、SIMカードを差し替えて
他社の別の携帯電話番号を同じ本体で使うことが可能です。

このメリットを活用できるよう、両方の方式を採用した端末が、
VerizonやSprintでも提供されています。
この、CDMAとGSM両方に対応している端末(Dual Mode)を利用している場合で、
GSMのSIMカードがアンロックされていれば、
他社のGSM SIMカードを本体に差込むことが可能です。

前置きが長くなってしまいましたが、まずはVerizonのアンロックポリシーを見てみます。
Verizonのウェブサイトでは、探しにくい情報でした。

Verizonの4G LTE対応の本体で、GSMに対応している場合は、
一部初めからSIMカードのロックが解除されているようです。
よって、アンロックの作業が必要なく、他社のSIMカードを利用することが可能です。
国内キャリアのAT&TのSIMカードも利用が可能のものもあるみたいです。
他社のプリペイドSIMカードを買って、試してみないと確信が持てませんが・・・

一方、Verizonの4Gではない本体は、
Verizonのカスタマーサポートに連絡をして、アンロック依頼をする必要があります。
たとえば、VerizonのiPhone4Sをアンロックする場合は、
◆回線がVerizonで開通している状態である
◆最低60日は契約が成立している
◆最低60日間の契約に支障がない(支払いなど)
◆10ヶ月に最大1回線のみアンロックが可能

注意していただきたいのが、アンロックを行ってもアメリカの他のキャリアでの利用が不可能であること。
アメリカ国外のSIMカードのみ、利用が可能です。
完全なるSIMロック解除とは、言い切れないのが現状ですね。

続いてSprintはというと、SIMロック解除を一番サポートしていないように見えます。
SIMロック解除しても国内キャリアでは利用ができなく、海外キャリアのSIMカードのみの利用が可能です。
よって、SIMロック解除は、海外旅行者を対象としたサービスで提供されています。

SIMロック解除の条件は、
◆Sprintと契約があり、携帯電話番号以外にもアカウント番号を把握していること
◆契約者または契約者から承認を受けた人のみ解除リクエストができる
◆ASL(Account spending Limit)アカウントではないこと
(クレジットヒストリーが低い人などは、利用最大額に制限がかけられている
ASLアカウントという契約設定になるようです)
◆契約の支払が滞っているなどのトラブルがないこと
◆過去12ヶ月にロック解除を依頼していないこと
◆契約が最低90日間は成立していること

自由に他社のSIMカードに入れ替えができることは、
キャリアにとってはあまり喜ばしいことではないので、
カスタマーサポートも積極的にアシストしてくれない可能性はありますね。

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監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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