【2022年最新版】海外在住者が一時帰国に使える保険は?

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一時帰国中の保険

一時帰国は、海外在住者にとって楽しみな一大イベントの1つです。

すでに長期で海外に滞在している方は、年に1度、いや数年に一度の日本への一時帰国を心待ちしていることでしょう。

イタリア在住中の私も、たまに帰った日本で、内心は浦島太郎状態で、在住国との様々な違いに改めて驚き、感動する機会も多かったです。私の場合、日本のモノを手軽に安く購入出来たり、好きな時に日本食を食べられることや、お店の店員さんや駅員さんが親切丁寧なことに、毎回感動していました。

さて一時帰国中にしたいことの1つに「病院や歯科医に行く」というのはよく聞きます。

「日本滞在中、クオリティが高いと言われる日本の歯医者さんで歯のメンテナンスをしたい」
「小さな子どもと一時帰国するけど急に病気になったら、どうしよう?」など人によって様々な事情や不安があるかと思います。

今回は元海外在住歴9年の私が調べた、一時帰国で使える保険をご紹介します。

1. 逆海外旅行保険について

メリット:日本のルールで保険適用される
デメリット:取り扱っている業者が限られる・旅行者本人は申込みができない

逆海外旅行保険とはその名の通り、海外旅行中の損害を保障する海外旅行保険の逆バージョンです。
訪日外国人や、一時帰国する日本人に向けたサービスであり、旅行中、つまり日本に滞在している期間にもしも怪我や病気で治療費が発生した場合などの補償をする保険です。
その他にも携行品の損害、賠償責任を負ってしまった場合などにも適用されます。

日本国内での保険になるので日本のルールで適用される点は大きなメリットですが、注意しなければならないこともいくつかあります。

  • 日本在住の人に申し込んでもらう必要がある
  • この保険は旅行者本人は申込みができず、日本語の理解できる日本在住の方に代わりに申し込んでもらわなければいけません。
    日本人の一時帰国でも同様です。なので日本にいる家族・知り合いや、業務で帰国される方であれば法人などに頼んで加入の手続きを日本でしてもらう必要があります。
    日本に知り合いがいない方には、加入ハードルの高い保険かもしれません。

    • 歯科疾病や妊娠出産などは適用されない
    • あくまで日本滞在中に発生してしまったトラブルが対象になるため、原因が長期に渡る虫歯などの歯科疾病や妊娠出産などには基本的に適用されません。
      保険適用の範囲内でしたら、治療費などは保険金額以内なら全額補償されますので、利用の際は注意しましょう。

      • 入国前に申し込みしなければいけない
      • 基本的には、申込書と入金は入国前に行っておかなければなりません。
        すでに入国している方が後から加入するということはできず、事前に申し込み、入国日からの適用になります。
        日本国籍の方であれば、入国から6ヶ月間は保険付保できます。

        必要書類としてパスポートの顔写真のページと帰国の際に押される入国スタンプのページの写真等が求められます。
        申し込み時に案内されるメールアドレスに添付して送信することで提出可能です。入国してからしか送れない入国スタンプのページの提出も忘れずに行いましょう。

        逆海外旅行保険は、国内で取り扱っている業者も少ないのでその他の保険との比較も難しいかもしれません。
        メリットとデメリットをよく考えて、加入を検討しましょう。

        2【海外移住前に加入】留学保険や海外旅行傷害保険の一時帰国中補償特約

        メリット:すでに加入していれば新規加入の必要がない
        デメリット:歯科疾病などが補償対象外

        海外駐在や海外留学などの長期で海外に滞在する方の多くは、出発前に日本の海外旅行保険に加入しているケースが多いと思います。このような保険の中には、日本への一時帰国中も旅行行程中とみなし、日本一時帰国中の医療機関での治療費もカバーされる一時帰国中補償特約というものがあります。

        カバーされる治療費の範囲は、通常の健康保険とは異なります。一時帰国中補償特約がある日本の海外旅行保険会社に、保険で何がカバーされるのか質問してみました。

        一時帰国中補償特約について聞いてみました

        • 基本、一時帰国中の日本でも現地と同じように補償される
        • 歯科疾病は対象外
        • 海外では補償されているキャッシュレスサービスには非対応。治療費はまず全額自己負担し、後から請求する
        • 保険金請求には原則診断書が必要(文書代も保険会社に請求できる)。領収書や処方箋などを保管している方は多いですが、診断書は忘れがちなので注意
        • 治療費の請求は3年など時効があり、後からの請求も可能。ただし病院にかかった時など事前に保険会社に連絡しておくのがベター

        転入届を出し、居住者となった場合でも補償されたり、医療費以外に、病院に行く際の移動費用なども請求できることもあるので、詳しく知りたい方はぜひ一度問い合わせてみましょう。

        クレジットカードなどに付帯している短期の海外旅行保険の場合は、一時帰国中補償特約などがついていないことも多いようです。

        3【在住国で加入】海外旅行傷害保険

        メリット:海外現地で加入できる
        デメリット:規約やサポートが現地語

        海外への移住前に日本の海外旅行傷害保険に加入していない場合には、現地で海外旅行傷害保険などに加入するという選択肢があります。

        それぞれの国ごとに加入できる様々な保険があります。ただ、規約やサポートが現地語になりますので、少しハードルが高いかもしれません。

        お住いの地域によっては、日本人向けに日本語で海外旅行保険を販売している代理店もあります。ただ、日本語で加入できても、24時間の電話サポートは現地語となることも多いようです。

        身近に一時帰国中に在住国の保険を使ったことがある人がいないか探したところ、イギリス本社に1人いました。一時帰国の際の医療費が戻ってきたという日本人スタッフの体験談を紹介します。

        イギリス在住日本人スタッフの経験談

        娘がまだ生まれて6か月くらいですかね、日本に家族で帰国してました。
        帰国の前日まで何も問題なく楽しい日本滞在だったんですが、帰国直前の深夜に娘が何度も嘔吐してしまい、急遽病院に連れていくことになりました。

        幸い大事にはいたらず、なんとか当日朝の便でイギリスに帰国できたのですが、その時に活躍したのがイギリスの銀行で加入していた保険プランです。

        実際には妻が加入していた保険ですが、旅行保険、車の故障保険、携帯電話保険が家族にもカバーされるもので、当時の料金は毎月10ポンドでした。

        このおかげで病院で支払った医療費70ポンドのうち、20ポンドが戻ってきました。

        なぜ20ポンドだけかというと、最初の50ポンドは自費で、超過分が戻ってくるという保険だったからです。

        ただ、もし娘が日本で手術しないといけなかった場合、70ポンドではおさまりません。無保険だと超高額の医療費を払わなければならず、そう考えるとやはり保険には入っておくべきだなと考えさせられる経験でした。

        なお、保険の申請手続きも簡単にすみ、すぐにお金も戻ってきましたよ。

        普段から現地の保険プランに加入している方は、旅行保険が含まれていないか、一時帰国前に確認しておきましょう。

        4【在住国で加入】現地で発行されたクレジットカード付帯の海外旅行保険

        メリット:別途保険料が不要
        デメリット:補償内容に制限がある。現地語対応

        クレジットカード付帯型の海外旅行傷害保険。すでに持っている、海外で発行されたクレジットカードに、すでに付帯されていれば、別途申込みをする必要や、新たに保険料を払う必要なく利用できるので便利です。

        ただし、補償される内容に制限があったり、海外の保険会社ですので、原則英語や現地語での対応となります。

        また、お住いの国にもよるかもしれませんが、外国人がクレジットカードを作ることは難しい場合が多いです。4年間イギリスで勤務していた同僚も、イギリスでクレジットカードが作れなかったそうです。

        海外在住者がクレジットカードを作れなかった体験談

        クレジットカードの審査では、その国でのこれまでの支払い履歴などが確認されます。移住直後にはその国での履歴がありませんので、クレジットカードを作ることができません。

        イギリスに住み始めて2年。ビザの更新手続きで訪れた郵便局でクレジットカードの勧誘を受け、私もそろそろクレジットカードが作れるのかと申し込んでみましたが、審査に落ちて作れませんでした。その後1年ほどあけて普段使っている銀行でクレジットカードを申請してみましたが、こちらも審査に落ちました。

        日本人の友人の中には、家のローンが組めたのにクレジットカードは作れなかったという人までいます。

        ただ「在留歴が長い」「仕事がある」だけでは簡単にクレジットカードが作れる仕組みにはなっていないようです。

        保険のためにこれからカードを作るというのは、中々ハードルが高い選択肢になりそうですが、すでに持っている方は、保険内容を一度チェックしておけば、何かあった時に頼れる保険の1つとなりそうです。

        5. 国民健康保険

        メリット:日本での医療費3割負担に
        デメリット:転入届を出すと、様々な義務が生じる

        国民健康保険を利用すると、医療費の負担は3割で済みます。

        加入するには、帰国後、居住地となる日本の住所への転入届を出す必要があります。帰国から14日以内に居住地に転入届を提出し、国民健康保険への加入手続きをすると、その場で国民健康保険証がもらえます。

        転入届を出す際に必要なもの

        1. 入国日が確認できるスタンプ(証印)が押印されているパスポート
        ※自動化ゲートで入国する場合は、税関検査前までに職員にお願いするとスタンプを押してもらえます。自治体によっては航空券の半券でも代用できる場合もあります
        2. 戸籍謄本
        3. 戸籍の附票(住所の履歴を証明するもの)
        4. カード裏面に返納済の記載がされている通知カード、又はマイナンバーカード(個人番号カード)

        ただし転入届を出すと、できることに加え、様々な義務も生じてきます。
        確認しておきましょう。

        【できること】
        ・マイナンバーが取得できる
        ・子どもの医療費が、無料や大幅に割引になる【乳幼児医療費助成】
        ・児童手当が支給される(別途申込みが必要)

        【義務】
        ・国民健康保険料の支払い
        ・国民年金への加入と支払い(転入日の月から)
        ・子どもの就学(未就学児童以外)
        ・日本での収入がある場合は、住民税が発生する場合あり

        転入届

        5-2. 短期の一時帰国で転入届を出してもいいの?

        短期の一時帰国滞在でも転入届を出してもいいのか、少し迷うところですよね。

        調べてみたところ、日本に滞在する期間が1年に満たない場合、「転入届が不要」「転入届を受け付けない」とホームページに書かれている自治体もありました。これらの自治体では、一時帰国滞在では転入届を出すことができません。

        転入届が不要 自治体A

        (注意)○○市での滞在期間が1年未満の一時帰国又は一時滞在である場合は、「生活の本拠」(住所)は国外にあるものとして取り扱いますので、転入手続は不要です。
         滞在期間が1年未満であっても、特別な理由がある方については、転入届を受理できる場合がありますので、市民課までご相談ください。
         転入から1年未満で、再度国外等への転出を届け出た場合、本来であれば、○○市に住民登録する必要がなかった方であるとみなし、転入日に遡って、住民登録の取り消しをさせていただく場合があります。

        「特別な理由がある方はについては、転入届を受理できる場合もある」ということですが、おそらく一時帰国時の学校体験などで住居地が必要な場合などでしょうか。

        一時帰国の転入届を受け付けない 自治体B

        住民票における住所の意義と認定につきましては、住民基本台帳法第4条に規定があり、各人の生活の本拠があるところを住所として登録していただくこととなっております。そのため、家財等を今までの住所に残したまま、一時的に別の住所に居住する場合の住民票の異動はできないこととなっております。

        したがって、帰国が短期の場合(国からの通知等で1年未満とされています)で、また同じ居住地に戻ることが明らかな場合につきましても、日本への居住は、海外に生活の本拠をおいたままの一時的なものと判断され、転入届を受け付けることができず住民登録はできないこととなっております。

        なお、一時帰国されている間の健康保険につきましては、海外の健康保険制度の活用や一般の海外旅行保険等に加入していただくことでの対応になるかと存じます。

        医療費の負担額の安さ、手続きの簡易さ、安心感を考えると、国民健康保険に加入できるといいのですが、転入届を受け付ける基準は自治体によって異なります。また、転入届を出すことができても様々な義務も生じてきますので、全ての方に推奨できる保険ではありません。まずは、ご自身の自治体の方針や基準などを確認してみましょう。

        また日本から出国する際には、転出届を出すことも忘れないようにしましょう。

        関連記事:​​​​​一時帰国の準備と持ち物は?海外在住者の日本滞在のコツ

        6. 保険を利用しない(医療費の全額を自己負担)

        最後に、保険を利用せずに医療費を全額負担する場合、一体いくらかかるのか、気になりませんか?

        日本で国民健康保険に入っていると、大人の場合は医療費の負担が3割で済みます。これが保険がないと10割の負担となります。

        現在、日本のC県に住んでいる我が家の医療費通知から、総医療費と窓口負担額を見てみましょう。「総医療費」が保険を使わなかった場合の金額です。

        子どもの医療費

        診療区分総医療費窓口負担診療内容
        歯科22,080円(3回通院)600円虫歯の治療3回
        医科外来3,930円200円風邪
        医科外来8,850円200円初診・インフルエンザA型。薬代込み
        薬剤4,730円0円くすり代

        大人(私)の医療費

        診療区分総医療費窓口負担(3割)診療内容
        医科外来4,260円1,278円初診・風邪
        医科外来4,240円1,272円初診・指を切った
        歯科12,776円3,830円初診・基本チェック、簡単な治療

        ※総医療費:保険適用前の金額
        ※窓口負担:国民保険が適用された金額。大人は3割負担額

        歯科医療費が高め

        通常の通常海外旅行保険ではカバーされていないことも多い歯科疾病は、医療費が高額であることが分かります。

        でもどうでしょうか、お住いの国によっては、海外の住居地で治療にかかる時の費用に比べて、そんなに高額ということもないかもしれません。

        知人は一時帰国中に歯科医にかかる際、予約の時点で「一時帰国中で保険がなく、なるべく安く済ませたい」と事情を説明し、治療を2~3回に分けずに1回で終わらせてもらったそうです。治療を最低限にして、基本チェックやクリーニングを付けないなどすれば、もう少し安く抑えられそうです。

        一時帰国中の歯科

        子どもの医療費

        「総医療費は大人よりも子どもの方が高いのか?」と疑問に思い調べてみたところ、検査や処置にかかる医療費の単価は、大人も子どもも基本的には同額でした。

        ただし、6歳未満や3歳未満の子どもの場合は加算がつくものがあることが分かりました。
        たとえば初診料には750円、再診料には380円の乳幼児加算。また、心電図や超音波検査の中には通常の検査料に15~60%の加算、診療時間外の週末や夜間の受診時には、時間外加算もあり、6歳未満の子どもの場合、さらに高額になります。
        ※金額は自治体などによってことなります

        私は過去の一時帰国時に、乳幼児期の息子が突発性発疹をやったり、国内旅行中にテーマパークで転倒し、後頭部を切って流血する経験をしました。その経験から、親はともかく、乳幼時期、そして就学義務が発生しない5~6歳までの子どもは、様々な病気にかかりやすく、不注意などで怪我もしやすいので、一時帰国中でも何かしらの保険は用意しておいた方がいいでしょう。

        関連記事:一時帰国で日本の小学校に子どもを体験入学させるには?

        7. まとめ

        海外在住者にとって楽しみな一時帰国中に備える保険について調べ始めてみて、お子さんがいるご家庭、日本に住所があるかないかなど、各ご家庭によって事情が異なるため、全ての方に対応可能なオールマイティな保険はないけれど、意外にも様々な選択肢があることが分かりました。

        ぜひこれらを参考に、あなたにとってベストな保険を検討してみてください。

        関連記事:一時帰国中に免税で買い物する方法。海外在住者が日本で実体験

        関連記事:アメリカで新型コロナワクチンを受けられる場所と方法

        日本一時帰国のためのSIMカード「ジャパンSIMカード」

アメリカ携帯ハナセルが運営する「アメリカ新生活・移住ブログ」では、本記事のように、アメリカでの生活や旅行で困ったときの解決方法や、アメリカに行く前に知っておきたい知識など、アメリカで役立つ様々な情報を発信しています。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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