アメリカに渡航する際、スマホの通信手段をどうするかは重要な課題です。実は、アメリカにも日本と同じように大手キャリア(大手通信事業者)の他に、格安SIMを提供する事業者があり、ニーズに合ったサービスを選ばなければなりません。その他、日本人の場合、日本のサービスプロバイダーで契約する手もあります。
どの選択肢にもメリット・デメリットがあり、渡航期間や重視するポイントによって向いている方法は異なります。本記事では、アメリカの格安SIMスマホを使うための方法と、それぞれの特徴について詳しく紹介します。
目次
アメリカにも格安SIMがある!

アメリカでも格安SIMは広く利用されており、費用を抑えたい人にとって有力な選択肢です。ここでは、アメリカの格安SIMの概要から、利用する際のメリット・デメリットまで詳しく解説します。
格安SIMとは?
格安SIMとは、大手キャリア(キャリア回線)を間借りして通信サービスを提供する事業者が提供する通信サービスのことを指します。
SIMカードまたはeSIMを契約することで利用ができ、日本でも広く普及しています。格安SIMのサービスは、大手キャリアのインフラを利用しながら、独自の料金プランを設けることで、コストを抑えた通信サービスを提供しています。
アメリカでも日本と同様に、格安SIMが存在しています。現地の大手キャリアの回線を利用しながら、独自の料金プランでサービスを展開しているため、比較的安価にスマホを利用することが可能です。
格安SIMとMVNOの違いは?
格安SIMについて調べていると「MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)」という単語が出てきます。MVNOは、大手キャリアのネットワークを借りて運営される通信サービスです。日本で「格安SIM」や「格安スマホ」と呼ばれるサービスは、このMVNOに含まれるため、同じサービスと認識して問題ありません。
そのため、アメリカで格安SIMを探す場合は、「MVNO」というキーワードで検索することがポイントです。アメリカでも、サービスの本質は変わりません。
アメリカで格安SIMを利用するメリット
アメリカで格安SIMを利用する最大のメリットは、料金が大手キャリアに比べて圧倒的に安い点です。
アメリカの大手キャリアでは月額料金が平均5,000~7,500円しますが、格安SIMなら月額1,500~3,000円程度で使えるプランもあり、場合によっては大手の半分以下になることも。通信費をできるだけ抑えたい人にとっては、有力な選択肢となっています。
アメリカで格安SIMを利用するデメリット
「大手キャリアよりも安いのなら格安SIM一択では?」と感じる人もいるでしょう。しかし、格安SIMにもデメリットはあります。日本でも大手キャリアで契約している人が多くいることから分かるように、アメリカでもニーズによっては大手キャリアが向いていることがあるのです。
まず、格安SIMの場合、大手キャリアの回線を間借りしているため、通信が混み合う時間帯には速度が低下するケースもあります。特に都市部やイベント時などでは、回線の優先順位の違いから通信品質が不安定になることが考えられます。
さらに、格安SIMが提供するサービスは最低限のもので、対面でのサポートが受けられないことが一般的で、疑問や問題がある際にはオンラインチャットや電話でのサポートに頼る必要があります。
アメリカでスマホを使うなら?3つの選択肢を比較

それでは、アメリカでスマホを利用するためには、何を選択するのが自分に合っているのでしょうか。アメリカでスマホを使うには、先に紹介した大手キャリア・格安SIMの利用の他に、日本人なら日本のサービスプロバイダーを利用する方法もあります。それぞれの特徴を把握して、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。
動画で確認したい方はこちらをご覧ください。
アメリカの大手キャリア
アメリカには、「AT&T」「T-Mobile」「Verizon」といった大手3大キャリアが存在します。これらのキャリアで契約する最大の魅力は、安心感と通信品質の安定性です。
それぞれ自社回線を有していることから、混雑時でも接続速度が安定しており、重要な連絡が必要なビジネスシーンや旅行中のナビ利用などでも安心して使うことができます。また、実店舗が各地にあるため、何かトラブルが発生した場合も、直接ショップに行って日本と同じように対面で相談できるメリットがあります。
ただし、これらの大手キャリアは料金が高額です。日本の大手キャリアのデータ通信無制限プランは5,000円程度から利用できますが、アメリカの大手キャリアの場合は9,000円程度が相場ですまた、最低契約期間や契約時にソーシャルセキュリティナンバー(SSN/社会保障番号)ややクレジットヒストリー(アメリカのクレジットカードの履歴)を求められることもあるため、短期滞在者には契約自体が難しいことも。
そのため、生活基盤がアメリカにある長期滞在者のうち、多少コストがかかっても、安定した通信環境や実店舗のある安心感を求める人に向いている選択肢といえるでしょう。
アメリカの格安SIM
アメリカには、多くの格安SIM(MVNO)が存在します。格安SIMを利用する最大のメリットは料金の安さです。
一方で、実店舗がないので、トラブル対応にはある程度の自己解決能力が求められます。契約手続きやサポートも基本的に英語で行われるため英語でのやり取りに慣れない人だと言語面での不安が残ります。
また、短期契約に対応していない事業者も多く、滞在期間によっては契約できない可能性もあります。大手キャリアと同様に、ソーシャルセキュリティナンバーやクレジットヒストリーが求められることもあります。さらに、通信が混み合う時間帯には速度が不安定になるリスクもあります。
そのため、アメリカでの長期滞在者のうち、「とにかく通信費を抑えたい人」「英語での契約手続きに自信がある人」におすすめの選択肢といえます。
アメリカの主な格安SIMを比較
アメリカには多くの格安SIM・低価格の通信サービスがあり、料金だけでなく、利用する回線やデータ容量、サポート体制にも違いがあります。
代表的なサービスとして、Mint Mobile・Visible・Tello・Boost Mobileと、ハナセルを比較すると以下の通りです。
| サービス | 月額料金の目安 | データ容量 | 利用回線(ネットワーク) | 日本語サポート |
|---|---|---|---|---|
| Mint Mobile | 月額15ドルから | 6GB〜無制限 | T-Mobile | なし |
| Visible | 月額25ドルから | 無制限 | Verizon | なし |
| Tello | 月額5ドルから | データなし〜無制限 | T-Mobile | なし |
| Boost Mobile | 月額25ドルから | 無制限 | Boost Mobile Network+AT&T・T-Mobileの提携回線 | なし |
| ハナセル | 月額9.99ドルから | 従量制〜使い放題 | T-Mobile | あり |
※料金やキャンペーン内容は変更される場合があります。2026年8月時点の各社公式サイトをもとに作成しています。
Mint Mobile
T-Mobileの回線を利用しており、現在は月額15ドルから利用できます。
データ容量は6GBから無制限まで用意されているため、必要な通信量に合わせて選びやすいサービスです。
なお、料金を抑えるには複数月分の前払いが必要になる場合があります。
Visible
Verizonのネットワークを利用し、月額25ドルからデータ・通話・SMSが無制限です。
データ容量を気にせず利用したい人に向いています。
Tello
月額5ドルから利用でき、データ容量や通話時間を細かく組み合わせられる点が特徴です。
データなし・2GB・10GB・20GB・無制限などから選択できるため、スマホをあまり使わない人でも料金を抑えやすいでしょう。
Boost Mobile
月額25ドルから無制限プランを提供しています。
現在は自社のBoost Mobile Networkに加え、エリアによってAT&TやT-Mobileの提携ネットワークも利用する仕組みです。
そのため、従来の「大手キャリアの回線を借りる格安SIM」とはややサービス形態が異なります。
ハナセル
月額9.99ドルから利用でき、全プランにアメリカの電話番号が付きます。
さらに、日本人スタッフによる日本語サポートを受けられるため、英語での契約やトラブル対応に不安がある人でも利用しやすい点が特徴です。
月29ドル・49ドルのプランでは高速データ3GB、月59ドルでは7GB、月79ドルでは高速データを使い放題で利用できます。
料金の安さだけで選ぶのであれば現地サービスにも魅力がありますが、アメリカの電話番号を確実に用意したい、日本語で契約や問い合わせをしたい場合は、ハナセルも比較候補に入れておくとよいでしょう。
参照:各社公式サイト
使い方から必要なデータ容量を選ぶ
格安SIMを選ぶときは、データ容量が多いプランを選べばよいとは限りません。
まずは自宅や職場、学校などでWi-Fiを利用できるか、外出先でスマホをどのように使うかを整理してみましょう。
たとえば、自宅や職場にWi-Fiがあり、外出中はGoogleマップなどの地図アプリやメッセージ、メールの確認が中心なら、月5GB程度がひとつの目安です。
外出先でもSNSを頻繁にチェックしたり、音楽をストリーミング再生したりする場合は、月10~20GB程度あると使いやすくなります。
一方、Wi-Fiがない場所で動画を頻繁に視聴する、ビデオ通話をする、スマホのテザリングでパソコンをインターネットにつなぐといった使い方では、データ消費量が増えます。
この場合は、大容量または無制限プランを検討するとよいでしょう。
必要なデータ容量は、「何GBあれば安心か」ではなく、「Wi-Fiがない場所で何をするか」から逆算することがポイントです。
容量を必要以上に増やさなければ、毎月の通信費も抑えやすくなります。
日本のサービスプロバイダー
日本国内で契約し、そのままアメリカで使用できるサービスも存在します。有名どころだと、日本語で契約でき、日本出発前にSIMを受け取れる「ハナセル」などです。
契約するのは日本の会社ですが、使用するのはアメリカの通信回線です。多くは、「AT&T」「T-Mobile」「Verizon」のいずれかの回線を使用します。
この方法は、日本の会社が提供している安心感に加え、すべて日本語で手続き・問い合わせができる点が魅力。契約・解約がすべて日本で完結できるため、現地に到着してから慌てる必要もありません。契約時にソーシャルセキュリティナンバーも不要です。
ただし、1年以上の長期利用になると、現地の格安SIMより割高になる傾向があります。滞在期間によってはコスト面の再検討が必要です。
そのため、「英語でのやり取りに不安がある人」「初めてアメリカで生活する人」「1年未満の滞在予定の人」に特に向いています。
日本人におすすめなのはアメリカSIM・eSIM「ハナセル」
アメリカでスマホを使う方法はさまざまですが、自分の滞在期間、英語力、コスト重視か安心重視かといったニーズに応じた選択が重要です。料金を抑えたいなら格安SIMが有力ですが、サポートの手薄さや英語対応に不安が残る場合は、日本のサービスを利用するのがおすすめです。
特に、ハナセルは業界では老舗のサービスプロバイダーで、カスタマーサポートは日本人による日本語対応が強み。短期プラン・長期プランの他、日本への一時帰国時に日本のキャリアや格安SIMを契約しなくてもスマホを利用できるプランも用意されています。契約期間に関わらず、アメリカ国内での通話・SMSが使い放題なので、現地での生活で困ることはありません。初めてのアメリカ生活でも心強い味方となってくれるでしょう。
