海外でスマホをインターネットに接続して利用するための主な方法としては「レンタルWiFi」と「SIMカード」の2つが挙げられます。しかし、レンタルWiFiとSIMカードのどっちを使うべきか、よくわからずに悩んでいるという人は多いでしょう。
そこで今回は、「海外のレンタルWiFiを利用する際のメリット・デメリット」と「海外のSIMカードを利用するメリット・デメリット」を紹介します。海外でも快適なネット環境下を手に入れたい人は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.海外でスマホを利用する際にレンタルWiFiを使う
海外のレンタルWiFiとは、海外で使えるモバイルルーターをレンタルできるサービスのことです。
海外では無料のフリーWiFiスポットも多いため、レンタルWiFiは要らないのではないかと思う人もいるでしょう。しかし、無料WiFiは使える場所が限られている上、現地の言語をある程度理解できていないと利用できません。
海外でWiFiを利用したいのであれば、自宅や国内の空港で受け取り、日本語で接続設定できるレンタルWiFiを選んだほうが安心でしょう。
1-1.海外のレンタルWiFiを使うメリット・デメリット
海外のレンタルWiFiを使うメリットとしては、次の3つが挙げられます。
- ・設定が簡単で誰でもすぐに使うことができる
- ・スマホ以外の通信機器もインターネットに接続できる
- ・1台あれば複数人でインターネットに接続できる
レンタルWiFiの電源を入れてスマホのWiFi設定画面にパスワードを入力するだけで接続することができるため、誰でも簡単に設定できます。
また、タブレットやノートパソコンなど、WiFi接続に対応している通信機器であれば、簡単にインターネットに接続できます。
さらに、ほとんどのレンタルWiFiは、5台以上の通信機器を同時にインターネットに接続することが可能です。
一方、レンタルWiFiのデメリットとしては、次の3つが挙げられます。
- ・荷物が増える
- ・バッテリーの減りが早い
- ・SIMカードに比べると割高であることが多い
レンタルWiFiを利用する場合、モバイルWiFiルーターのほか、充電アダプターや海外用マルチ変換プラグをセットでレンタルすることとなるため、荷物が増えます。
また、レンタルWiFiのバッテリーは減りが早く、使い方によっては1日持たないことも少なくありません。
ほかにも、レンタルWiFiルーターを利用する場合、1日あたりの通信料は1,000~1,500円前後かかる場合が多く、SIMカードに比べると割高であることがほとんどです。
2.海外でスマホを利用する際にSIMカードを使う
海外のSIMカードとは、固有のID番号が割り振られた小さなICチップのうち、海外で使えるSIMカードのことです。
海外で使えるSIMカードは、プリペイドSIMカードであることがほとんどです。
しかし、SIMフリー携帯であれば、もともと入れられている国内SIMカードを海外のSIMカードに入れ替えることで、海外でもインターネットに接続できるようになります。
2-1.海外のSIMカードメリット・デメリット
海外のSIMカードを利用するメリットとしては、次の3つが挙げられます。
- ・レンタルWiFiよりも安くインターネットを使える
- ・荷物がかさばらない
- ・さまざまなプランから自分にピッタリなものを選べる
SIMカードを購入すれば、1日あたり150~200円前後の料金でインターネットを利用できます。また、レンタルWiFiに比べてSIMカードは小さく、充電器を用意する必要もないため、荷物もかさばりません。
加えて、SIMカードには、渡航期間やデータ通信量などに応じてさまざまな通信プランが用意されているため、自分の使い方に合ったものを選ぶことができます。
一方、SIMカードを利用するデメリットとしては、次の3つが挙げられます。
- ・SIMフリーのスマホを用意しなければ使えない
- ・SIMカード1枚ではスマホ1台しかインターネットに接続できない
- ・準備や設定が少々面倒
基本的に海外のSIMカードは、SIMフリーのスマホ・携帯電話でなければ使えません。もし、持っているスマホがSIMフリーの携帯端末でない場合、通信会社に依頼してSIMロック解除をしたり、SIMフリーのスマホを用意したりする必要があります。
また、SIMカード1枚でインターネットに接続できるスマホは1台だけです。複数のスマホを同時にインターネットに接続したい場合、台数分のSIMカードを用意しなければならないため、費用がかさみます。
さらに、海外のSIMカードを利用するためには、SIMカードの入れ替え作業を行わなければなりません。また、インターネットに接続するためのAPN設定も行う必要があります。
3.レンタルWiFiとSIMカードのメリット・デメリット比較表
以下の表は、海外のレンタルWiFiとSIMカードのメリット・デメリットをまとめたものです。レンタルWiFiとSIMカードのメリット・デメリットを比較する際は、ぜひご覧ください。
レンタルWiFi | SIMカード | |
---|---|---|
使用できるまでの手順 | レンタルWiFiの電源を入れて、スマホのWiFi設定画面にパスワードを入力するのみ | SIMカードの入れ替え作業をした上でAPN設定する必要がある |
料金 | 1日あたり1,000~1,500円前後で、比較的高い | 1日あたり150~200円前後で、比較的安い |
持ち運びの手軽さ | 本体のほか、充電アダプターや海外用マルチ変換プラグを持って行かなければならないため、かさばる | 持ち歩くものはSIMカードのみで済むため、かさばらない |
利用可能な人数 | 5人以上が同時に利用できるものが多い | 1人 |
料金プランの数 | 比較的少ない | 比較的多い |
対応機器 | ほぼすべてのスマホ・タブレット・ノートパソコン | SIMフリーもしくは、SIMロックが解除されたスマホ・タブレット・ノートパソコン |
バッテリー | 減りが早く、使い方によっては1日持たないこともある | スマホのバッテリーが切れない限り使い続けることができる |
4.おすすめの選択はそれぞれの状況による
レンタルWiFiとSIMカードのどちらを選択するべきかは、個々人の状況に応じて変わります。
レンタルWiFiとSIMカードのメリット・デメリットを見比べてみても、どちらを選ぶべきか迷っている人は、これから紹介する2つのポイントを参考にしてください。
4-1.SIMフリー端末をすでに所持しているならSIMカード
SIMフリー端末をすでに所持している人は、SIMカードで海外のインターネットを利用したほうがよいでしょう。1人で1台のスマホを利用する場合、レンタルWiFiよりも格安の料金でインターネットを利用することができます。
また、レンタルWiFiとは異なり、SIMカードは充電器などを持ち運ぶ必要もないため、荷物を少なく済ませたい単身旅行者にもおすすめです。
しかし、中にはSIMカードの接続設定が面倒だと考える人もいるでしょう。そのような人には、SIMカードの接続設定をサポートしてくれるショップを利用することがおすすめです。
4-2.大容量の通信を行うならレンタルWiFi
海外から写真や動画の送受信を積極的に行いたい人は、定額で大容量の通信も行うことができるレンタルWiFiを利用したほうがよいでしょう。
また、スマホはもちろん、タブレットやパソコンなど複数台の通信機器を同時にインターネットに接続して利用したい人にも、レンタルWiFiがおすすめです。それぞれの機器のために複数のSIMカードを購入するより、レンタルWiFiを利用したほうが、料金をお得に済ませることができるでしょう。
なお、複数人の海外旅行で別行動の予定がない場合は、レンタルWiFiを利用することをおすすめします。
まとめ
レンタルWiFiには、設定が簡単で、ほとんどの通信機器を複数台同時にインターネットに接続できるというメリットがあります。
一方、SIMカードはプランが豊富でレンタルWiFiよりも安く利用できることが多い上、荷物がかさばらずに済むことがメリットとして挙げられます。
海外でインターネットを利用したい人は、今回紹介した内容を参考に、自分の使い方に適した方法を選択してください。