アメリカの給食とお弁当 日本との違いは?おにぎりでいじめられるの?

アメリカの給食とお弁当

こんにちは、ハナセルです!今回のお話はアメリカの学校給食とお弁当についてです。この記事では、アメリカではどんな食事が小学生、中学生、高校生に提供されているのかや、給食を通しての食育や文化的な学びの機会はどうなっているかなど、詳しくご紹介します。

これから米国へ渡米準備されている方、現在米国で就学前の小さなお子さんを育てられている方は必見の内容となっております。ぜひ最後までお付き合いください。

1. アメリカでは給食とお弁当のどちらにするかは自由

アメリカでは、学校の給食を購入して食べるか、自宅からお弁当を持っていくかは完全に個人の自由で、好きに選択ができます。

例えば筆者の子供が通う地元の公立小学校では、親が子供の学校給食用のアカウントにお金を振り込んでおけば、その額の中で、子供は好きな時に給食を買うことができます。購入する際、子供はレジで学生証を端末に当てて決済します。

お弁当を持って行った日でも、お弁当が足りないと感じれば、ミルクだけ、おかずだけ、など一品から買うこともできます。

2. 実際のアメリカの学校給食の内容は?

アメリカの給食メニュー

米国の給食は日本の給食で出されるバリエーションと比べてしまうとかなり品目は少ないです。地域にもよりますが、アメリカの学校給食ではやはりアメリカン!というものが多く出されます。以下は一般的なメニューです。

• ピザ
• ハンバーガー
• チキンサンドイッチ(フライドチキンのサンドイッチ)
• ターキーサンドイッチ
• チキンナゲット
• ホットドッグ
• ピーナッツバター&ジェリーサンドイッチ
• モッツァレラスティック(モッツアレラチーズをフライにしたもの)
• グリルドチーズ
• トマトスープ
• フレンチフライ
• ブロッコリー、グリーンビーンズ、にんじんなどの温野菜
• サラダ
• カットフルーツ

以上のようなメニューが一年中ローテーションで出て来ることが多いのですが、日本の給食と比べて種類が少なく、どれも脂肪分や乳脂肪が多め、食物繊維や生の野菜がほとんどないという点で、日本から来る保護者の方からするとちょっと不安になる内容かもしれません。

アメリカで子育てされている方はすぐお気づきだと思いますが、メニューの内容はほぼ全てが子供が絶対的に好んで食べるものばかりですよね。レストランなどのキッズメニューとほぼ同じ感じで、これを食べさせておけば親は「食べなさい」と厳しく言わずに楽ができる、といった定番の面子です。

一方で米国に住む人々は文化的な背景が様々なため、宗教や文化に基づく制約に対応したり、ベジタリアン、グルテンフリー、アレルギー対応などの選択肢が用意されている場合もあります。しかし、この辺は自治体により大きく異なるので、もしお子さんのためにアレルギー対応の食事を検討してほしい場合には、教育委員会などに問い合わせる必要があります。

2-1. ヘルシー志向の給食メニューに取り組む自治体も

これらのアメリカンなメニューが良いのか悪いのかは置いておいて、幅広くいろいろな新しいものを食べさせて食育をしよう!というアプローチでは明らかにないのが、日本とは大きく違うところでしょうか。

お気づきの通り、メニューの中のタンパク質は大体油で揚げられているものです。アメリカの給食では日本の給食のような煮物や汁物のようなカロリーに気をつけながらデリケートな栄養素を破壊しないような調理方法は少ないですね。

ただ、自治体によってはこんな従来の献立では良くない!と改革が起こり、材料をオーガニックに統一したり、生野菜や果物をふんだんに取り入れ、ヘルシー志向の献立にしているところもあります。こういう改革はプロパティタックス(固定資産税)の高い、標準よりも裕福な州、地域、学区に多い傾向があります。

お子さんの学校の給食の様子を知りたい場合は入学・転入の前に申し入れると見学させてもらえる場合もあります。また、年に1日などオープンハウス形式で学校の様子を保護者に見せてくれるイベントがある学校もあります。

3. アメリカの子供たちが持っていくお弁当の内容は?

アメリカのお弁当の中身

米国の小学生が持っていく一般的なお弁当の内容は以下のようなものがあります。

• サンドイッチ(ハム、チーズ、ツナサラダ、野菜など)
• ピーナッツバターとジェリーのサンドイッチ
(学校によって禁止されている場合もある)
• クラッカーとチーズ
• ベビーキャロット
• 野菜スティックとディップ(ソース)
• みかん、オレンジ、ぶどう、イチゴ、ブルーベリー、りんご、バナナなどの果物
• ジュースボックス
(果汁の入った、お弁当向けに売られている小さなジュース)
• 水

学校には普通、お弁当を保管しておくための冷蔵庫がないので、持っていけるものにも限りがあります。凍らせたジュースボックスやチューブ状のお弁当向けヨーグルトを凍らせ、保冷剤として活用している人も多いです。

また、米国の多くの人の生活様式などから察するに、「食」そのものに関して日本人ほどにこだわらない傾向があります。手作りだから良いという価値観もないし、手間をかけたお弁当にやりがいや、意味を見出すほどに頑張る親御さんは少ないです。

アメリカで売られているお弁当箱も色々あり、保温が効く魔法瓶タイプのものに暖かいスープや麺類、冷たいものを入れて来る子もいます。

4. アメリカの学校で、日本の普通の「お弁当」を持っていくとどうなる?

日本のお弁当をアメリカの学校に持っていくと

最近は日本のお弁当文化が米国でも注目され、大きめのお弁当のタッパーの中に仕切りが複数できていて、果物や副菜、主菜が色々分けて入れられるような Bento Box なる商品も Amazon などで検索すると簡単に手に入るようになりました。

しかしながら、日本のお弁当文化はアメリカの大半の人にとっては非常に特殊で、綺麗に切ったサンドイッチ、可愛らしいおにぎり、ミートボールや唐揚げ、野菜や飾りなどがたくさん入るほど手の込んだものは、ほとんどの人が作りません。

地域によっては、日本人には普通のお弁当でも子どもたちの注目を集めすぎたり、さらにキャラ弁のように大変手が混んでいるものは驚かれすぎて嫉妬したり、喧嘩をしたりすることもあるようです。

また、こちらも地域によるところが多いですが、異文化に慣れていない子供たちが多い学校では、例えば日本の子供が持って行ったおにぎりなどに対し心無い言葉をかけたり、それをきっかけにいじめに発展したりもありえます。こちらはSNSなどでもよく話題に上がる、日本からの子供のお弁当トラブルあるあるです。

色々な民族・文化の子供達が通う学校ではいちいち知らない食べ物に文句をつけて来る生徒は少ないかもしれませんが、クラスルームの雰囲気によっては、こちらの予期せぬことも起こることがあります。

4-1. もしお弁当が理由で子供たちの間にトラブルが起きたら

他人の食文化をとやかく言って、さらにいじめや差別をすることはもってのほかですが、もしそんなことが起きてしまった場合、アメリカの学校システムの場合は、速やかに担任に報告をします。もし担任の先生がのらりくらりとして、適切な対応をしない場合は、また速やかに、校長先生に報告をします。学校によっては、クラスルームの外で起きた問題の把握と対応は校長先生の方が率先して行動してくれる場合もあるかもしれません。

電話で口頭で伝えられるのがベストですが、英語が苦手な方は先生宛の手紙を子供に持たせたり、メールで伝え、どうして欲しいのかまでを順序立てて伝えるのが良いでしょう。「いつ、誰が、子供のお弁当の内容を理由にこういう発言をし、その結果うちの子供は傷ついた。発言をした子供にこのような発言はしてはいけないと伝えて欲しい。」などはっきりと伝えることが大事です。

4-2. 子どもがお弁当でからかわれた時の体験談

筆者の体験ですと、子供に持たせたおにぎりのせいで、子供がからかわれたことがあります。

次の日、担任と校長に電話をしたところ(授業中だったので時間的に校長先生が応対しました)、その日のうちに、からかった生徒は校長室に呼び出されて注意をされ、次の日の朝の全校放送で校長先生が「文化の違いでいじめはしてはいけない」「他にもこういう経験がある子はいつでも先生に相談してください」「後日、皆さんの母国の食べ物を持ち寄ってパーティーをします」と素晴らしい対応をしてもらいました。

こういう正義感のある校長先生だと、学校全体も非常にビシッとまとまるのでありがたいです。学校側の対応が幸いにもこういう感じだったので、特にトラウマにはならず、うちの子供はその後も大好きなおにぎりを度々持っていき、楽しく昼食を食べているようです。

5. メニューだけじゃない! アメリカの給食の日本との違い

米国の公立学校の給食は州や学区、また地域によって違いはありますが、日本の給食の内容と比較するとかなり違います。どんなことが違うのか、まずは取り巻く環境から見ていきましょう。

アメリカ合衆国における給食に関する法律には1946年にできた National School Lunch Act があり、この法律に基づき各州や自治体は学校給食の栄養基準や費用を取り決めています。

各学校には必ず栄養士がおり、メニュー作成、食材、衛生管理などを担当します。食事の内容も、地域の特徴や文化、季節の食材などを考慮してバランスの良いメニューを作成することが求められています。ですが!残念ながら、多くの地域では日本人の感覚からすると季節の食材や地域の食べ物などは無視され、内容もヘルシーとは程遠いことが多いようです。

日本でも国が定めた「学校給食栄養指針」等に基づき、必ず栄養士がメニューを作り、食材調達、栄養管理、衛生管理を努めます。特に日本の給食で優れているのは、栄養バランス、衛生に重きを置きながら、さらに食育を支援する内容となっていることです。

5-1. アメリカの学校給食は低所得世帯の子供達は無料

日本の平均的な学校給食費用は一食あたり200〜400円が相場と言われ、特別支援学級などは無料になる場合もあります。低所得世帯の場合は自治体によっては無料や減額される場合もあります。

一方、アメリカの給食の一食あたりの費用は、地域で異なるものの、一食あたり大体2ドルから3ドルが一般的です。

給食プログラムにより、貧困家庭の子供達に対しては無料になる他、補助金が出て半額になるケースもあります。これは親の世帯年収によるもので、前年の世帯年収と税金の申告の資料をもとに申請することができます。あるいは政府の方から認定してきて、該当する子供たちは自動的に給食無料になることもあります。

このサービスは連邦で行われているため、州を問わずアメリカ全体で実施されています。2019年度では、アメリカ合衆国全体で毎年約2000万人のキンダー(幼稚園)から高校までの児童が無料の給食を受け取っています。これは米国の就学人口の約5分の2に相当します。

また、2020年3月からのパンデミックの間には1年以上に渡り学校が閉鎖されましたが、その間にも就学年齢の子どもたちを対象に朝食や昼食が無料で振舞われました。無料Wi-Fiの貸与や、コンピューターの貸し出しなども含め、パンデミック中の学校の対応は子供の権利と、それを果たす大人の義務の強さが現れていて、アメリカの骨太さを感じる出来事でした。

5-2. 米国の学校では朝ごはんも食べられることも

昼はもちろん、アメリカでは学校によっては朝ごはんを提供するところもあります。共働き前提の社会のため、家で朝ごはんを食べる時間がない家庭も多いです。

朝ごはんはシリアル、トーストスティック、マフィン、菓子パンやクッキー、ミルク、ジュース、アップルソース、パウチに入った果物、ヨーグルトなどがあり、必要な子だけ授業が始まる前に買って教室で食べます。また、自分で朝ごはんを持ち込むこともできます。

5-3. 米国の学校は給食を食べる際のアレルギー対策がすごい!

米国では食品をはじめ、花粉、喘息などのアレルギーを抱える子供の数は年々増加傾向にあり、食品アレルギーを持つ就学児の割合は8%にのぼると言われています。このような背景があるため、食事だけではなく、学校全体でのアレルギー持ちの生徒に対する配慮も高まっています。

食事の時間はカフェテリアではアレルギー持ちの生徒たちが座るアレルギーフリーテーブルと、通常のものを食べられる生徒たちのテーブルを物理的に分けたり、学校全体でピーナッツ・ナッツ類を含む食品の持ち込みを徹底的に禁止したり、お弁当やスナックを他人とシェアしないとする場合もあります。

キンダーガーテン(幼稚園)やエレメンタリースクール(小学校)の入学前のオリエンテーションや、学年初めの保護者のオリエンテーションで持ち込んではいけない食品の紹介などがある場合もあります。アメリカで売られているもので何がOKで何がNGかまだよくわからない、という方は質問などあればその時に直接校長先生や担当の教師に聞くことができます。

近年スーパーマーケットなどで売られている食品でも、子供のお弁当やスナックとして持たせるものの中にはピーナッツ、ナッツ類を含まない製造過程で作られた School Friendly と謳うものもあります。

5-4. アメリカの食育はどんな感じ?

日本では食べ物を残さない、無駄にしない、食べる時は「いただきます」、食べ終えたら「ごちそうさま」など、食事のマナーやモラルは学校でもきちんと躾けられます。しかしながらアメリカではそういった「もったいない」、「作ってくれた人の気持ちを考える」、「生産者の努力を考える」という部分はほとんど触れられません。

この背景には、もともと学校がそこの責任は持たないというスタンスがある気がします。多種多様な文化の人々が混在するため、一つの価値観をオフィシャルな場所で指導できないのかなと感じます。

もし日本式の食育をお子さんにしたいのであれば、学校に期待するのではなく、ご家庭でしっかりと親御さんが指導をする必要があります。

しかしながら、アメリカでは食べ物を残したり、一口かじったものをポイとゴミ箱に捨てたりする光景は日常茶飯事です。日本で育った身としては心が痛みますが、他人のことには目を瞑っておくほうが上手くやり過ごせそうです。

まとめ

いかがでしたか?アメリカの学校給食やそれに関連する文化の雰囲気は伝わりましたでしょうか。これからお子さんをアメリカの学校に入学させる親御さんの参考になれば幸いです。

アメリカ携帯ハナセルが運営する「アメリカ新生活・移住ブログ」では、本記事のように、アメリカでの生活や旅行で困ったときの解決方法や、アメリカに行く前に知っておきたい知識など、アメリカで役立つ様々な情報を発信しています。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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