ミシシッピ州 ~アメリカ50州大解剖~

ミシシッピ州

アメリカ合衆国にある50の州をそれぞれ紹介するアメリカ50州大解剖シリーズ。今回はミシシッピ州を紹介します。

ミシシッピ州について

州都:ジャクソン
地域:南部
最大都市:ジャクソン
人口:2,961,279人(2020年)
愛称:Magnolia State

ミシシッピ州の地理

北部はテネシー、西部はアーカンソーとルイジアナ、東はアラバマ州に接し、南はメキシコ湾に面している。

ミシシッピ州の大部分はメキシコ湾に向かって緩やかな低地が広がり、平原や丘陵で構成されている。

アーカンソーとルイジアナ州に接する西側の境はミシシッピ川。ネイティブの言葉で偉大な川という意味。アメリカで二番目に長く全長3779キロで、ミネソタ州から始まり、ミズーリ川、オハイオ川を支流にもち、メキシコ湾へ注いでいる。穏やかな流れのため、開拓時代以降、現在でも輸送に使われている大事な交通路である。

ミシシッピ州の気候

ミシシッピ州の気候は長く暑い夏、穏やかな冬が特徴的で、年間通して降水量もそれなりにある。

夏はメキシコ湾で発生したハリケーンが北上し、内陸に入るリスクが高まる。暖かい季節は、雷、竜巻も発生する。冬は雪が降ることもあるが、南の地域に行くほど雪は少ない。

ミシシッピ州の人口構成

白人約60%、黒人約37%、アジア人約1%となっている。

ミシシッピは「ブラックベルト」と言われる地域に属す。ブラックベルトとは、もともと奴隷としてこの地に連れてこられたアフリカ系アメリカ人が代々慢性的に抱える、貧困、教育水準、健康状態、生活水準、犯罪率、失業率などの社会問題が続く米国の南部地方を指している。

ブラックベルトに含まれる地域はバージニア、ノースカロライナ、サウスカロライナ、ジョージア、アラバマ、ミシシッピ、ルイジアナ、テキサスの「ディープ・サウス」一帯。

奴隷として定住したアフリカ系アメリカ人は 19世紀前半から20世紀初頭にかけて数々の困難に瀕し、黒人差別を合法として行う「ジム・クロウ法」によって苦しめられた。20世紀初頭に北東部を中心に工業化が始まり、仕事を求めて多くのアフリカ系アメリカ人は南部を離れた。

ミシシッピ州の州都ジャクソン

ミシシッピ州の歴史は非常に深く複雑で、簡単に語れるものではないが、米国史に詳しい人なら州都ジャクソンの名前を聞いてピンとくる方は多いだろう。

州都の名前の由来は第七代大統領、アンドリュー・ジャクソンであり、彼は現在「最も差別的な大統領」で「アメリカの歴史に汚点の数々を作った」人物として問題視されている。現在使用されている20ドル紙幣に印刷されているが、相応しくない人物という理由で徐々に回収されており、将来的に別のデザインに置き換えるための作業が行われている。

ジャクソンは成功した商人及び、奴隷主、農園主であったが、いわば白人至上主義者で、ネイティブアメリカンの大虐殺とインディアン強制移住法を施行した。酷い扱いを受け、歩いて移住地まで移動させられたネイティブの多くが道中で亡くなった史実は、現在では多くの小学生が学ぶ。

ジャクソンにあるミシシッピ州会議事堂と歴史博物館ではこの州の成り立ちや歴史を学ぶことができる。

ミシシッピ州の名所あれこれ

ミシシッピ州はブルースの発祥の地、アメリカ音楽生誕の地と言われる。トゥニカにあるゲートウェイ・トゥ・ザ・ブルース・ビジターズ・センター博物館ではブルースの発祥についてや著名なアーティストたちの楽器の展示、自分オリジナルの曲のレコーディングもできる。

さらに音楽好きなら見逃せないのはインディアノーラにあるB.B. キング博物館。ブルースの王様と言われた彼の功績が讃えられている。

忘れてはいけないのはテューペロにあるエルビス・プレスリーの生家。彼が生まれ、13歳まで過ごしたこの地域では、彼の足跡を辿るツアーも開催されている。また州内のクリーブランドにはグラミー・ミュージアムもあり、音楽の聖地とされているのも納得できる。

州内の多くの場所に設置されているミシシッピ・フリーダム・トレイルは本場のボストンにある史跡巡りの要を押さえたランドマークと同じく、公民権運動を通してアフリカ系アメリカ人が人権を獲得するまでのおよそ100ヶ所の史跡を巡れるようになっている。

まとめ

アメリカ合衆国にある50州の中から、今回はミシシッピ州をご紹介しました。

アメリカの州一覧と各州の特徴はこちらの記事で解説していますので、各州の特徴をまとめて読みたいという方はぜひご覧になってください。

アメリカ合衆国にある州と各州の特徴を紹介します。アメリカ合衆国には全部で50の州があります。また、首都であるコロンビア特別区(通称ワシントンD.C.)は、どの州にも属していません。全米50州に1特別区を加え、各州の特徴を解説します。

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監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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