アメリカの気候は、地域によって気温・湿度・降水量などに大きく差があります。
四季がはっきりしていて、季節ごとの気温差が大きい所もあれば、1年中あまり気温が変わらないエリアもあります。
今回は、アメリカの気候の特徴を都市ごとに解説し、服装のポイント、アメリカ滞在する方におすすめのサービスについてもご紹介しています。
1. アメリカの気候はエリアによって変わる

アメリカは地域によって気候が大きく異なるため、どの都市を訪れるかによって服装の準備も変わります。下の表では、代表的な都市の年間平均気温を東京と比較しています。旅行や留学の計画を立てる際の目安にしてみてください。
| 月 | ニューヨーク | ロサンゼルス | マイアミ | シアトル | デンバー | 東京 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 0.3℃ | 14.1℃ | 20.1℃ | 5.4℃ | 0.3℃ | 5.7℃ |
| 2月 | 1.5℃ | 14.7℃ | 21.2℃ | 7.0℃ | 1.8℃ | 7.3℃ |
| 3月 | 5.4℃ | 15.6℃ | 22.6℃ | 8.8℃ | 5.2℃ | 12.9℃ |
| 4月 | 11.1℃ | 16.8℃ | 24.3℃ | 10.9℃ | 10.0℃ | 16.3℃ |
| 5月 | 16.6℃ | 18.2℃ | 26.6℃ | 13.8℃ | 15.0℃ | 19.0℃ |
| 6月 | 21.7℃ | 20.2℃ | 28.2℃ | 16.6℃ | 20.4℃ | 23.2℃ |
| 7月 | 24.8℃ | 22.6℃ | 28.9℃ | 19.1℃ | 23.9℃ | 28.7℃ |
| 8月 | 24.2℃ | 23.0℃ | 29.0℃ | 19.5℃ | 22.8℃ | 29.2℃ |
| 9月 | 20.3℃ | 22.3℃ | 28.3℃ | 17.2℃ | 18.1℃ | 26.7℃ |
| 10月 | 14.3℃ | 20.1℃ | 26.6℃ | 12.3℃ | 12.2℃ | 18.9℃ |
| 11月 | 8.8℃ | 17.2℃ | 23.8℃ | 8.2℃ | 5.7℃ | 14.4℃ |
| 12月 | 2.8℃ | 14.6℃ | 21.4℃ | 5.7℃ | 0.4℃ | 9.4℃ |
※1991年〜2020年の気温データの平均
参照:Central Park, New York City
ニューヨークは寒暖差が大きく、冬は氷点下まで冷え込みます。ロサンゼルスは年間を通して温暖で乾燥しており、マイアミは一年中蒸し暑い熱帯気候です。シアトルは雨が多く、年間を通して穏やかな気温。内陸のデンバーは標高が高く、夏でも朝晩の気温差が大きいのが特徴です。
このように、同じアメリカでも都市ごとに気温の特徴が異なるため、旅行や滞在の際は訪れる地域と季節に合わせた服装準備が大切です。
アメリカの国土面積は約963万㎢で、日本の25倍ほど。
それほど広大な土地を有しているので、気候はエリアによって大きく異なります。
各地方にある都市の気候について見ていきましょう。
1-1. アメリカの主要な気候区分
アメリカは広大な国土を持つため、地域によって気候が大きく異なります。ここでは、主に5つの気候エリアに分けて特徴を簡単に解説します。
東部は、四季の変化がはっきりした温帯気候です。ニューヨークやワシントンD.C.などでは、春と秋が過ごしやすく、夏は湿度が高く蒸し暑く、冬は雪が降ることもあります。
西海岸は、カリフォルニアを中心に温暖な地中海性・海洋性気候に属します。年間を通して雨が少なく、カラッとした晴天が多いのが特徴で、サンフランシスコやロサンゼルスでは一年中比較的過ごしやすい気候です。
内陸部は、乾燥した大陸性・砂漠気候で、昼夜の寒暖差が大きい地域です。ラスベガスやフェニックスでは真夏の気温が40℃を超えることもあり、日差しが非常に強くなります。
南部は、テキサスやフロリダなどが位置し、亜熱帯から熱帯にかけての気候です。高温多湿でスコールのような雨が降ることもあります。
北部では、ミネソタやアラスカに見られるように寒冷・亜寒帯気候となり、冬は厳しい寒さと積雪に見舞われます。
このように、地域によって気温や降水量がまったく異なるため、渡航時期や目的地に合わせた服装準備が必要です。
1-2. ニューヨーク
東海岸を代表する都市のニューヨークは、夏と冬の寒暖差が大きいエリアです。
上の図では年間のニューヨークの気候を時間ごとに表したものです。1月~2月にかけての午前中は凍えるほど寒く、6月~9月の午後は1年の中でも最も気温が高いことが分かります。
気候帯区分は温暖湿潤気候に分類され、夏は暑く湿度も高いのが特徴。
ビルがたくさん立ち並ぶエリアではヒートアイランド現象が起こるため、東京のような気候だと感じる方も多いようです。
ただ、北に位置する都市のため、冬は長く寒さも厳しいです。
滞在のベストシーズンは春と秋と言われますが、朝晩は肌寒いことも多いので、旅行の際は上着を持っていくとよいでしょう。
1-3. ボストン

画像引用元:Boston Climate, Weather By Month, Average Temperature (Massachusetts, United States) – Weather Spark
マサチューセッツ州ボストンは、ニューヨークよりも北に位置しています。
北緯42.37度で日本で言うと札幌(北緯43.3度)くらい、というと気候のイメージがしやすいかもしれません。
気候帯区分も、北海道と同じ亜寒帯湿潤気候です。
春から夏は過ごしやすい気温ですが、冬の寒さが厳しく、積雪も多いエリアです。
1-4. シアトル

画像引用元:Seattle Climate, Weather By Month, Average Temperature (Washington, United States) – Weather Spark
ワシントン州シアトルはカナダに近い都市ですが、気候帯区分では地中海性気候と西洋海岸性気候の2つに属しています。
地中海性気候は夏が乾燥していて冬に降水量が増える気候で、西洋海岸性気候は1年通して降水量が安定していて夏が涼しい気候です。
日本のように夏でも極端に暑くならず、朝晩は冷え込むほど。
冬は日照時間が少なくなるので気候による心身への影響も考えられます。
屋内で運動する習慣を身に着けたり、ビタミンDのサプリなどを飲むなど自分に合った対策を取りましょう。
1-5. サンフランシスコ
サンフランシスコ(カリフォルニア州)は、太平洋とサンフランシスコ湾に囲まれた西海岸の都市です。
温暖な地中海性気候で、1年通して過ごしやすい気候が特徴です。
最高気温の平均は夏は20〜25℃、冬でも13~15℃くらいはあります。
夏は乾燥し雨はほとんど降りませんが、11月~3月くらいまでは降水量が増えて天候も不安定になります。
1-6. マイアミ

画像引用元:Miami Climate, Weather By Month, Average Temperature (Florida, United States) – Weather Spark
フロリダ州の南端の都市マイアミは、熱帯モンスーン気候に属しています。
年間通じて気温が高く冬でも平均気温は20度ほどあるので、ダウンやコートなど真冬用の防寒着はあまり使われません。
5月~10月あたりまでは雨季が続きますが、11月~4月までは乾季なので東京よりも降水量はやや少なめです。
夏は暑く、ハリケーンも多く発生します。8月~10月はハリケーンシーズンなので、気候情報やニュースは細かくチェックしておきましょう。
1-7. ヒューストン

画像引用元:Houston Climate, Weather By Month, Average Temperature (Texas, United States) – Weather Spark
テキサス州の南東部にあるヒューストンは、温暖湿潤気候に属しています。
ただ、メキシコから熱波が来たり、メキシコ湾から湿気のある潮風が吹くので亜熱帯に分類されています。
日本で言うと、鹿児島本島や琉球諸島、小笠原諸島などが亜熱帯です。
気温は東京よりも高めで、冬でも15~20℃くらいはあります。
ハリケーンシーズンは6~11月と長く、夕方にスコールが降るなど急な天候の変化に注意が必要です。
1-8. フェニックス

画像引用元:Phoenix Climate, Weather By Month, Average Temperature (Arizona, United States) – Weather Spark
アリゾナ州フェニックスは砂漠気候に属します。
砂漠気候は年中降水量が少なく乾燥していて、日中気温が高いのが特徴です。
フェニックスの夏は5月から9月中旬まで続き、夏の最高気温平均は37℃を超えるほど暑くなります。2023年の夏は特に気温が高く、日中の気温が50℃で夜も32℃という猛暑が続きました。
とにかく暑いフェニックスの夏ですが、乾燥地域のため汗をかきにくく、知らない間に熱中症になる可能性があります。
意識して水分を取り、帽子などの日差し対策を行いましょう。
1-9. デンバー

画像引用元:Denver Climate, Weather By Month, Average Temperature (Colorado, United States) – Weather Spark
コロラド州の都市デンバーは、ロッキー山脈のふもとに位置しています。
このエリアの気候区分はステップ気候に分類され、極端に降水量が少なく年間300日は晴れるとされています。
しかし、デンバーは山脈のふもとにあり街自体も1,609ⅿと標高が高いため、天気が変わりやすい高山性の気候が特徴です。1年の1/3ほどは曇り・雨・雪などになります。
四季がはっきりした気候で、冬(11月~3月)は寒く、夏(6~8月)は暑いです。ただ、夏の最高気温と最低気温の差が大きく、朝晩はやや肌寒く感じるでしょう。
コロラド州の解説記事はこちら
1-10. アンカレッジ

画像引用元:Anchorage Climate, Weather By Month, Average Temperature (Alaska, United States) – Weather Spark
アラスカ州最大の都市アンカレッジの気候区分は冷帯湿潤気候で亜寒帯に属します。
アラスカというと州全体が1年中寒い、なんてイメージを持ってしまいそうになりますが意外にもアンカレッジの7月は最高気温18.6℃まで上がります。
アラスカ山脈が北極からの風を防いでいるため、比較的温暖な気候になるようです。
ただ、11月〜2月にかけては最高気温が氷点下になるほど寒いです。
1-11. ホノルル

画像引用元:Honolulu Climate, Weather By Month, Average Temperature (Hawaii, United States) – Weather Spark
ハワイ州ホノルルはステップ気候に属しています。
年間通して降水量は少な目ですが10月~3月にスコールが降る雨季があるので、他のステップ気候や砂漠気候よりも降水量はやや多めです。
気温は年間通して約25℃くらいで、季節による変化はあまりありません。
夏は乾燥しているので湿度が低く過ごしやすいです。最低気温の平均も年間20℃前後なので、防寒着などはあまり使いません。
2. アメリカではどんな服装がいい?

アメリカは地域ごとに気候が大きく異なるため、同じ季節でも服装の選び方が変わります。ここでは、主要地域別に季節ごとの服装の目安を紹介します。
春(3〜5月)
春のアメリカは地域差が最も大きい季節です。
東部(ニューヨークなど)では、朝晩の冷え込みが残るため、薄手のコートやジャケットがあると安心です。日中は20℃前後まで上がる日もあるため、重ね着で調整しましょう。西海岸(ロサンゼルスなど)は、カラッとした陽気で昼間はTシャツやカーディガンで十分ですが、朝夕は冷えるため軽めの羽織ものが役立ちます。
南部(フロリダ・テキサスなど)は初夏のような暑さの日もあり、薄手の長袖シャツや半袖中心でOKです。北部(シカゴ・デンバーなど)ではまだ肌寒い日が続くため、厚手のジャケットやトレンチコートを用意しましょう。
夏(6〜8月)
多くの地域で30℃を超える真夏日が続きます。
東部では高温多湿で蒸し暑く、日本の夏と似た気候です。通気性の良いTシャツやワンピース、リネン素材の服がおすすめです。西海岸は乾燥しており、日差しは強いものの朝晩は意外と涼しくなります。日中は半袖、夜は薄手のカーディガンを羽織ると快適です。
南部は熱帯性気候で非常に暑く湿度も高いので、汗を吸収しやすいコットン素材が最適。サングラスや帽子も忘れず用意してください。北部や山岳地帯では昼夜の気温差が大きいため、日中はTシャツ、夜はパーカーやライトジャケットを重ねましょう。
秋(9〜11月)
秋は比較的過ごしやすい季節ですが、地域によって服装の差が出ます。
東部では朝晩が冷え込み、セーターやジャケットの出番が増えます。紅葉の時期は気温が10℃前後になることも。西海岸は引き続き温暖で、日中は半袖でも快適ですが、夜は肌寒くなるため薄手のアウターを用意しましょう。
南部では夏のように暑い日が続くこともあり、薄手の長袖や七分袖シャツがちょうどよいです。北部は冬の入り口が早く、10月頃からダウンベストや厚手のアウターが必要になります。
冬(12〜2月)
地域によって気温差が最も大きい季節です。
東部・北部では氷点下になる日も多く、ダウンコート・マフラー・手袋など本格的な防寒対策が必須です。西海岸は温暖で、日中は15〜20℃程度。厚手のコートまでは不要ですが、朝晩は冷えるためジャケットやニットが活躍します。
南部では10〜20℃前後と比較的穏やかで、軽めのアウターで十分。ただし、夜は冷え込むこともあります。山岳地帯(コロラドなど)は雪が多く、スノーブーツや防水アウターなどしっかりとした冬仕様の装備が必要です。
アメリカでは地域ごとに気候が異なることが分かりました。
基本的にはその土地ごとの気候や季節に合わせた服装が必要となりますが、アメリカならではの服装のポイントを2つご紹介します。
2-1. 北部に住むなら防寒着は必須
ニューヨークやボストンなど、冬が長く寒いエリアに住む場合はダウンや厚手のコートなどしっかりした防寒着は必須です。
都市部はビル風も強く吹くので、帽子・イヤーマフラー・マフラー・手袋などの防寒グッズも利用しましょう。
アメリカでも寒い地域のWalmartやTargetなどの大手スーパーやホームセンター、ドラッグストアなどでカイロが買えます。
しかし、日本よりも値段は総じて高めなので秋冬に渡米する方は日本から持参した方が安く済みます。
春~夏に滞在する場合でも、北緯が高いエリアは朝晩は肌寒いことも多いので、パーカーやカーディガンなどもあるとよいでしょう。
2-2. 暑いエリアでもジャケットやストールはあると便利
マイアミやヒューストン、フェニックスなど暑さが厳しい地域では、ダウンやコートは基本的には不要です。
しかし、そういったエリアに滞在する場合でも薄手の上着や、さっと羽織れるストールがあると便利です。
というのも、こうした暑いエリアでは飲食店や商業施設、バスなどでガンガン冷房がかけられるので、寒さ対策が必要になるためです。
また、アメリカではセントラル空調で一括で冷房管理するので、オフィスや学校、寮などの温度設定が日本人からすると寒く感じることも多いようです。
日常的に使うカーディガンやパーカー、レストランやホテル用のジャケットなど、シーンに応じた上着は用意しておくことをおすすめします。
2-3. 地域と季節に応じたリスク対策
アメリカは地域によって気候条件が大きく異なるため、季節に応じたリスク対策を知っておくことも大切です。
まず注意したいのが、ハリケーンシーズン(6〜11月)です。主にフロリダやテキサス、ルイジアナなどの南部沿岸地域で発生しやすく、暴風雨による停電や交通の乱れが起こることもあります。滞在中はニュースや天気予報をこまめにチェックし、避難指示が出た際は速やかに従いましょう。
極寒地域(北部・中西部・山岳地帯など)では、冬季に気温が氷点下20℃を下回ることもあります。屋外での長時間滞在は凍傷のリスクが高まるため、肌の露出を避け、防寒インナーや手袋、帽子でしっかり体を守りましょう。
一方、砂漠地帯(ネバダ州・アリゾナ州など)では、真夏に40℃を超えることも珍しくありません。直射日光を避け、帽子やサングラス、水分補給をこまめに行うことが重要です。
また、高山地域(コロラド州など)では標高が高いため、気圧の変化によって高山病を発症することがあります。初日は無理をせず、十分な休息と水分を取り、体を慣らすようにしましょう。
3. アメリカの気候を理解する3つのポイント
アメリカの気候を把握するうえで、まず押さえておきたいのが次の3つのポイントです。
1.国土の広さによる地域差
アメリカは日本の約25倍という広大な国土を持ち、東西南北で気候が大きく異なります。ハワイのように一年中温暖な地域もあれば、アラスカのように冬は氷点下が続く場所もあります。
2.同じ季節でも地域により全く異なる気候
春や秋といった季節でも、地域によって体感はまったく違います。たとえば、4月のニューヨークではコートが必要な日もありますが、同じ時期のロサンゼルスでは半袖で過ごせるほど温暖です。
3.湿度の違いによる体感温度の差
アメリカは乾燥地帯が多く、気温が高くても日本ほど蒸し暑さを感じない地域があります。その一方で、南部や東海岸は湿度が高く、夏は体感温度が実際の気温よりも高く感じられます。
こうした特徴を理解しておくと、季節や目的地に応じた服装選びや体調管理がしやすくなりますよ。
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まとめ
アメリカの気候は、乾燥していたり、湿度が高く暑かったり、季節ごとの気温差があまりなかったりと、場所によって実にバラエティ豊かであることが分かりました。
気温差だけでなくスコールやハリケーン、強い乾燥など、日本から渡米した人が日常生活を送る上で気を付けた方が良い気候的特徴もあるので留学やお仕事でアメリカに滞在する際は、滞在するエリアの気候についてしっかりと調べておくとよいでしょう。
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