アメリカの警察は日本とこんなに違う!仕組みや特徴を解説

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アメリカの警察は日本とこんなに違う!仕組みや特徴を解説
アメリカの警察はニュースやドラマなどでよく目にしますよね。
しかし、実際アメリカの警察がどんな組織なのかは具体的にイメージしにくいかもしれません。
日本の警察組織とは異なる点も多いので、これからアメリカで暮らす予定がある方は基礎的な知識を予め抑えておいた方が良いでしょう。
このコラム内では、アメリカの警察について詳しく解説していきます。

1.アメリカの警察は日本より多い?

アメリカの警察は日本より多い?
アメリカの警察は日本よりも数が多く、市単位・州単位の自治体の警察組織の権限が強いという特徴があります。
その理由として、

    ・連邦制により連邦政府よりも州の権限が強い
    ・イギリス統治時代の名残で自治意識が強い
    ・開拓・独立・移民の多様化などで国家的な組織運営が困難だった

などが考えられます。

警察組織の概要について見てみましょう。

現代に至っても、一般警察活動については、州よりも更に末端のレベルで、地域住民が選んだ公安職や、その延長線上として郡や基礎自治体、またその他の公共団体が設置した警察組織(鉄道警察や公園警察など)が主体となっている。
アメリカ合衆国では、憲法修正第10条に基づいて、基本的に権限はそれぞれの州がもつという連邦制をとっている。また上記の経緯により、一般警察業務は主として地域公安職・自治体警察によって担われており、州や連邦政府の警察組織は、それぞれ特殊な領域を所掌するものが多くなっている。
引用元:アメリカ合衆国の警察 – Wikipedia

日本の警察も各都道府県がそれぞれ主体的に警察組織を運営し、国の機関である警察庁は建前上別の組織でありますが、警察庁が各都道府県警察への指揮命令権を持っていることなどからアメリカよりも繋がりが強いようです。
日本とアメリカ、それぞれの警察の違いについては後程詳しくご説明します。

1-1.市の警察組織

アメリカで一般的に「ポリス」という場合は、この市警察を指します。
事件の捜査・容疑者逮捕などの権限を持つ警察組織です。

市単位、あるいは組織単位の警察組織は多様な形態で置かれ、トップ層の任命・管理も地域によって以下のように異なります。

・警察長選挙方式
→自治体住民の選挙で、市の警察組織のトップや理事を任命する。

・警察委員会
→少人数で形成された警察委員会が警察局長を任命・監督する。
市長から任命され、市議会で承認される。

・独任制警察管理者
→警察専門家によってトップを任命・管理する。

市単位の警察組織として有名なのは、

    ・ニューヨーク市警
    ・シカゴ市警
    ・ロサンゼルス市警
    ・ボストン市警
    ・サンフランシスコ市警

などがあります。

特にニューヨーク市警は、警察官38,000人・職員12,000人ほどが所属しており、アメリカ国内でも最大の警察組織として世界的に有名です。

1-2.群の警察組織

アメリカに置ける群(カウンティ)は、市よりも大きく州よりも小さい行政区分です。
州ごとに独立した国家のように法律が異なるので、群は日本の都道府県にイメージが近いかもしれません。

群の警察組織は主に保安官(シェリフ)と呼ばれる役職です。
現場を追う市警とは異なり、

    ・治安維持および犯罪操作
    ・拘留所や矯正施設の運営・管理
    ・裁判所関連の事務

など主に司法的な業務を担当します。自治体によっては税の徴収を行ったり、刑務所を運営することも。

バージニア州・メリーランド州の市警察のない自治体には、群警察が置かれていますが、右の2州を含む東部13州は群の警察機関の体制が弱いため州の組織がその役割を果たしています。

1-3.州の機関

州警察は州犯罪を取締ったり、大規模な事件の捜査を行う組織です。
20世紀初頭より全国的に創設されるようになり、現在ではハワイ以外の全ての州で州警察が存在しています。

アメリカの警察は市単位の比較的小さな自治体単位で組織が作られており、市や群をまたいだ広域な犯罪への対応が遅れることもありました。
それに加え、州民に人気のない州の法律を取り締まらないというケースもあり、より大きな警察組織が作られるようになったのです。

・州警察
→群の保安官や市の自治体警察が弱い地域をカバーするために、州が管理・運営する一般警察業務を行う組織。

・ハイウェイパトロール
→交通警察のように、高速道路や街道の交通安全を監督する役割を持った組織のことです。

また、ハワイ州・ロードアイランド州・コネチカット州・ペンシルベニア州などでは、保安官(シェリフ)が州警察の役割を果たしていたり、司法制度を司るマーシャル、コンスタブル(奉行のような機関)が残っていたりします。

1-4.連邦の警察組織

アメリカの一般警察業務は自治体ごとに組織が置かれることが一般的ですが、連邦政府の機関にも治安維持や要人警護、または特殊な任務を担当する警察組織が存在します。

裁判所最高裁判所警察
議会合衆国議会警察(USCP)
司法省連邦保安官局(USMS)
アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局(ATF)
麻薬取締局(DEA)
連邦捜査局(FBI)
国土安全保障省沿岸警備隊(USCG)
シークレットサービス(USSS)
国境輸送機関警備総局(DBTS)
運輸保安庁(TSA)
連邦航空保安局(FAMS)
移民税関執行局(ICE)
連邦防護局(FPS)
税関国境警備局(USCBP)
国境警備隊(USBP)
財務省造幣局警察(USMP)
国税局犯罪捜査部(IRS-CI)
内務省国土管理局(BLM)
土地改良局(USBR)
インディアン事務局 法執行局(BIA Police)
国立公園局 公園警察(USPP)
国立公園局 パークレンジャー(NPS Ranger)
保健福祉省(HHS)食品医薬品局犯罪捜査部(OCI)
国立衛生研究所警察(NIH Police)
商務省海洋大気局・海上漁業局(NMFS)(英語版)
標準技術研究所(NIST)

その他にも、軍関係の警察または警備隊や、郵便局、国務省など連邦政府系機関の警察などがあります。

2.日本とアメリカの警察4つの違い

日本とアメリカの警察4つの違い
日本とアメリカの警察は、組織だけでなく捜査活動などにも違いがあります。

2-1.自治体ごとに独立した警察組織の有無

これまでご説明したようにアメリカでは自治体ごとに警察が存在し、それぞれが独立した組織として活動しています。
日本も都道府県ごとに警察の管轄が分かれており、地方公務員として採用され県を越えた人事異動などはありませんが、組織としてそれぞれが独立しているわけではありません。
そのため、警察庁から都道府県の警察に指示が下ったり、県をまたいだ捜査が可能なのです。

2-2.銃と逮捕の扱いの違い

アメリカと日本では、逮捕と銃の扱いも大きく異なります。
日本では現行犯以外で逮捕する場合、証拠を抑えて逮捕状を出さなければなりません。
つまり、「罪を犯した可能性が高いと判断できたから逮捕する」ということですね。

一方、アメリカでは十分な証拠や根拠がなくても身柄を拘束できます。
とりあえず逮捕して、その後で詳しい捜査を行うという捜査方法も一般的。

さらに銃に対する扱いも全く異なり、日本では銃は警告をして、威嚇射撃をしてからでないと相手を狙うことはできません。そもそも容疑者確保には警棒などを使うことが一般的で、銃はあまり使われないのです。

しかしアメリカでは重大な犯罪でなくても銃が使われることが多く、いきなり発砲されることはないにせよ、日本と比べても格段に積極的に銃が用いられています。
これはアメリカならではの社会構造によるものが大きく、しばしば問題として議論されますが未だ解決の糸口は掴めていません。

2-3.副業の可否

日本では警察に関わらず、公務員は基本的に副業が禁じられています。
投資や警察官の仕事に関する活動(書籍執筆や講師など)、転売行為以外の個人間不用品売却などはできますが、それ以外の副業をするとなんらかの罰則を受ける恐れがあります。

アメリカの警察は、勤務時間以外であれば副業が可能です。
特に職業の制限はなく、民間での警備・護衛を始め、ジムのスタッフやドライバーなど隙間時間で働くことができます。

2-4.管轄外での捜査活動

アメリカでは管轄の自治体を越えて捜査することはできません。

一般警察業務が自治体ごとの組織で行われていること、州ごとに法律が異なることなどが理由として感じられます。
だからといって、州を越えれば何をしてもいいというわけではありません。
その管轄の警察が捜査をしたり、重大な犯罪の場合はFBIが捜査を行います。

日本では、東京都の警視庁が埼玉県を捜査しても問題はありません。
警察法第61条で、「犯罪の鎮圧・捜査・逮捕に関して必要な限度において管轄区以外でも捜査権限を及ぼすことができる。」と定められているためです。

3.アメリカは銃社会なので犯人も銃を所持してる可能性がある

ニュースを見ていて、アメリカの警察はすぐに銃を使うな。と思ったことはありませんか?
たしかに、日本では考えられない場面で銃で制圧したり、犯人に発砲したりすることがあります。これはアメリカの警察が特別暴力的なわけではなく、犯人側も銃を持っている可能性が高いからなのです。

アメリカは銃社会なので犯罪者だけでなく、普通の家庭にも護身用の銃があるのは当たり前です。そのため、アメリカの警察は訓練時に決して油断しないよう徹底的に叩きこまれます。

しかし、同じ犯罪でも黒人への発砲率が高いこと、自殺を図るために警察を挑発して発砲させる「スーサイド・バイ・コップ」という行動などもあり、銃の存在がアメリカ社会に暗い影を落としているのも事実です。

4.アメリカで事件や事故が発生したら?

アメリカにいる時に事件や事故に巻き込まれたり、目前で発生したりして通報したい時は911番に電話します。日本は消防と警察などで電話番号が分かれていますが、アメリカでは消防・救急・警察はすべて911で受け付けています。

最初にどのような状況かが聞かれますので、消防・救急・警察のどれが必要なのか、電話番号と住所、名前などを伝えましょう。

シアトル・ニューヨーク・デトロイトなど一部の地域では、日本語で通報することができます。
「Japanese Please」または「Japanese interpreter, please.」と伝えれば、通訳者に繋げてくれます。

アメリカ入国直後になんらかのトラブルに遭遇するのは、それほど珍しいことではありません。
何かあってもすぐ対応できるように、連絡が取れる状態にしておきましょう。

まとめ

アメリカの警察は、逮捕や銃の扱いなど日本の警察とは大きく違うということが本記事で分かりました。

アメリカの警察は独立した組織が複数存在し、日本人からすると分かりにくい部分も少なくないでしょう。これからアメリカで暮らす計画のある人は、大まかな構造やそれぞれの法執行機関の役割について知っておいた方がよいはず。

万が一なにかあってもすぐに通報できるよう、アメリカ用のSIMカードはあらかじめ用意しておきましょう。ハナセルでは、9.99USD~というリーズナブルな月額料金でアメリカで使えるSIMがご契約いただけます。
アメリカ携帯サービスのHanaCell(ハナセル)

またアメリカで生活していくうえで気を付けるべきことは、以下の記事でも解説しております。
合わせて、ご覧ください。
アメリカの文化と生活習慣 留学・移住前に知りたい特徴を徹底解説!
アメリカでの暮らしの前に知っておきたい15つのこと&生活のコツ

アメリカ携帯ハナセルが運営する「アメリカ新生活・移住ブログ」では、本記事のように、アメリカでの生活や旅行で困ったときの解決方法や、アメリカに行く前に知っておきたい知識など、アメリカで役立つ様々な情報を発信しています。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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