アメリカには鉄道が少ないのはなぜ?その理由や他の交通手段について知ろう

アメリカは鉄道の状況があまり良くないことで知られています。
一般的な交通手段は車やバスなどが多く、長距離移動は飛行機が主に使われます。
しかし、あれほど発展したアメリカでなぜ鉄道や電車だけがあれほど不便なのでしょうか?
この記事の中で詳しく解説します。

1.アメリカは電車が少ない!鉄道産業が発達しなかった理由

アメリカは自動車や飛行機と比べると、鉄道はそれほどメジャーな移動手段ではないようです。
全米の主要都市を結ぶアムトラックという鉄道が代表的な存在で、あとはその地方ごとに鉄道会社があるという状況です。

通勤・通学、国内旅行で盛んに鉄道を使う日本人からすると意外ですが、それにはアメリカならではの理由が存在します。

1-1.元々は鉄道が盛んな国だった

アメリカ人は元々鉄道を使わなかった?その疑問にはNoと答えねばなりません。
歴史的に見ると、イギリスに次いで蒸気機関車が発達した国でもあったのです。

1830年代から蒸気機関車の運用が始まると、アメリカ各地で鉄道が建設され陸路の長距離移動が可能になり、開拓に大きく貢献したと言われています。
その後、工業・軍需・民需などの面で鉄道は活躍することになります。

1-2.時代の変化により徐々に衰退

人々の生活や産業に革新をもたらした鉄道ですが、1930年代に入ると飛行機や自動車という新たなライバルが登場します。Wikipediaでは以下のように説明されています。

第二次世界大戦前に既に航空機や自動車との競争に直面していた鉄道は、大戦に伴う輸送需要そのものの増大や軍需優先およびガソリンの配給制限により一旦は息を吹き返した。鉄道会社はこの状況が続くことを期待していたが、しかし工業生産が民需に戻りガソリンの配給制限が解除されると、すぐに競争が再開され、やがて輸送需要は他の交通手段へと移行していった。

引用元:アメリカ合衆国の鉄道史 – Wikipedia

アメリカは国土が広く、駅まで距離があるので州内の移動も車の方が利便性がいいこと、州をまたぐような移動は鉄道だと時間がかかりすぎることなどがアメリカにおける鉄道産業衰退の大きな理由として考えられます。

1-3.二転三転する鉄道計画により進展も難しい

それでも現在に至るまで鉄道計画が立てられなかったわけではありません。
1965年にはニューヨークとワシントンを結ぶ高速鉄道の建設計画が建てられましたが、相次ぐトラブルと資金難により立ち消えに。

現在もアメリカ各地で高速鉄道の建設が計画されているものの、上手くいっているところは少ないようです。

飛行機業界と自動車産業によるロビー活動により、政府や政治家が鉄道業界を支援したがらないなどの指摘もありますが、ミレニアル以降の若い世代は車にこだわらないというデータもあります。

アメリカは民主党と共和党の二大政党制なので、インフラ整備の政府の方針も政権によって変わります。
エネルギー産業の支援が強い共和党は公共インフラ整備には消極的ですが、近年の民主党政権は公共サービスの拡充に積極的です。
ただ、政府が資金を援助しても計画が実行されないことも多く、根強い課題のひとつです。

環境問題の面でも世界的に脚光を浴びる高速鉄道。今後アメリカの鉄道状況も変わるのでしょうか。

2.アメリカでは電車は手軽な移動手段ではない

ニューヨーク、ワシントン、フィラデルフィアなどでは鉄道を利用する人も多くいますし、サンフランシスコではバーとという高速鉄道が1970年代から利用されています。
特にニューヨークには、グランドセントラルステーションなど素晴らしい建築が施された大きな駅もあります。

しかし、アメリカ全体で見ると、電車は手軽で日常的な移動手段とは言えないようです。

2-1.NYなど一部例外はあるが基本は車社会

ニューヨークなど地下鉄がよく使われる地域もありますが、都市部を除くと駅が遠くなるのでやはり車社会です。
これは日本も同じですよね。
ただアメリカはとにかく土地が広いので、ワンブロックも大きく徒歩移動は難しいようです。

アメリカの人口の9割ほどが都市部以外に住んでいるとされ、車は日常的な移動の必需品と言えます。
ある程度人がいるエリアであればバスもありますが、本数が少なく時間もアバウトです。

2-2.車が入手しやすく維持費なども日本より安い

生活に車が不可欠なので、アメリカでは運転免許や車が日本よりも入手しやすくなっています。
州にもよりますが、アメリカで運転免許を取得するための費用は数千円程度。

新車が発売されてから1年以上経った後の価格下落率も大きく、中古車を購入するのも一般的です。
それに加えて、ガソリン代や検査代も安く、高速道路も無料のところが多いため車が普及しやすい環境なのです。

アメリカの車社会屋運転免許、交通ルールについては、以下の記事で解説しております。合わせてご覧ください。

アメリカで車を運転するには。運転免許・交通ルールの日本との違いについて

3.アメリカの公共交通機関で注意すること

アメリカで公共交通機関を利用する際に注意したい3つのポイントを解説いたします。
日本と同じ感覚で使うと混乱するかもしれないので、あらかじめ心構えをしておきましょう。

3-1.時刻表はあくまで目安

電車、バスなどの時刻表はあくまでも目安です。
日本のように時間通りに着く、遅れても数分ということはほぼありません。

10分程度の遅延は普通で、30分〜1時間程度遅れることも珍しくありません。
時刻表はあくまでも目安として考え、通勤・通学で使う場合は早めの行動を心がけましょう。

3-2.乗り換えや配車はアプリが便利

アメリカに関わらず、外国で電車を使う際は乗り換えが難しいですよね。
そんな時は、乗り換えや運行情報が知れるアプリを入れておくことをおすすめします。
アメリカの鉄道会社は民間経営のものも多く、全土の情報を網羅的に知ることは難しいのでエリアごとのアプリをインストールしましょう。

たとえばニューヨークなら、
Embark(地下鉄の路線図と時刻表が見れる)
Ride on Time NYC(運行情報が見れる)
NewYork Subway Map(日本語で最短乗り換えが調べられる)
などのアプリがあります。

またニューヨークの交通手段については、以下の記事でも解説しております。
是非合わせてご覧ください。

ニューヨークの交通手段 地下鉄・バス・タクシー・Uberの乗り方大解説

また、Uberなどの配車アプリを入れておけば、急いでタクシーを捕まえたい時に便利でしょう。
「自分が住むエリア名+Transfer navigation app」などで調べてみてください。

3-3.バスのルールは日本と全く違う

バス停がシンプル、時刻表はあまり機能していないなど、バスを使う時のルールも日本とアメリカでは全く違います。

バスストップと書かれた標識の下で待ち、バスに乗りたい時は運転手に向かって手を挙げて止めます。タクシーのようですね。
乗るときは前から乗って、料金は先に支払います。おつりは出ないのでお金をあらかじめ崩しておくか、交通系ICカードを買っておきましょう。

4.電車の情報収集や連絡を円滑にするならSIMを用意しよう

アメリカでは空港についてから、宿泊施設に行くまでに電車を使う人も多いでしょう。
思わぬ遅延トラブルに巻き込まれたり、乗り換えを間違えないためにも、現地ですぐに情報収集できる状態を整えておくことをおすすめします。

フリーWi-Fiは電車が動いている時は使えず、駅や路線によってはWi-Fi自体が使えないことも。

ハナセルでは、アメリカで使えるSIMカードがネットから簡単に契約できます。

短期滞在の場合は短期プリペイドeSIMがおすすめです。
旅行日数(5日間、7日間、15日間、30日間)によってeSIMを選べます。
eSIMはSIMの差し替えが不要なので、ハナセルの公式サイトでお申込みいただいた後、すぐに利用開始いただけます。
ハナセルの短期プリペイドeSIMの詳細や、対応機種の確認はこちらのページをご覧ください。

長期のアメリカ旅行や留学、駐在、在住で海外SIMカードを契約する場合は、ハナセルの長期プランSIM・eSIMがおすすめです。
ハナセルの長期プランSIMは渡航前に日本で購入でき、購入から契約、解約まですべての手続きが日本語で可能です。
全米最安値のリーズナブルな月額料金プランも用意しているほか、契約手数料や解約手数料などの追加料金はかかりません。
テザリングにも対応しているため、他端末の通信も問題ありません。
ハナセルのアメリカ長期滞在SIM・eSIMの詳細や、対応機種の確認はこちらのページをご覧ください。

SIMフリーのスマホがあればアメリカでもすぐに通話や通信が使用できます。長期プランはスマホとのセットプランもご用意しております。

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まとめ

アメリカの鉄道事情は、歴史や地理的な要素、そして政治的な問題から現在のような状態になったことが分かりました。
比較的公共交通機関が充実している日本からすると、不便に感じることも多いかもしれません。

都市部にいる人でも、中長期滞在の予定があるなら運転免許の取得や車の購入を検討したほうがいいでしょう。
ニューヨークなど地下鉄が便利なエリアに住む方はアプリなどを駆使してみてください。

アメリカ携帯ハナセルが運営する「アメリカ新生活・移住ブログ」では、本記事のように、アメリカでの生活や旅行で困ったときの解決方法や、アメリカに行く前に知っておきたい知識など、アメリカで役立つ様々な情報を発信しています。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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