アメリカで就労ビザを取得するために必要な手続きは?ビザの種類も詳しく解説

シェアする

アメリカで就労ビザを取得するために必要な手続きは?ビザの種類も詳しく解説
アメリカで働くなら就労ビザの取得が不可欠です。一言で就労ビザといっても雇用方法や職種、ポジションによって様々な種類があります。学生ビザは基本的に就労はできませんが、一定の条件をクリアすれば仕事に就くことも可能です。(労働時間や職種には制限があります。)

本記事ではアメリカの就労ビザについて、種類・特徴・手続きの方法について詳しくご紹介していきます。

1. アメリカで働くなら就労ビザの取得は必須

就労ビザはアメリカで働くなら必須の滞在資格です。B-1ビザも、現地での商談・市場調査・買付など仕事に関わる短期滞在のための資格ですが、アメリカ国内で賃金を得ることは禁止されています。

アメリカで暮らし、働くなら、就労ビザ(Jビザ・Hビザ・Eビザ・Lビザ)のいずれかを取得する必要があります。それぞれのビザについては、後程詳しくご紹介いたします。

アメリカへの永住が目的の場合は、グリーンカード(永住権)の取得が必要です。グリーンカードの取得方法や、ビザや市民権との違いはこちらの記事をご確認ください。

アメリカ永住権(グリーンカード)の取得方法!市民権との違いも解説

1-1. ビザなしで働くとその後アメリカに入国できなくなる恐れも

観光ビザ、学生ビザなど就労用ではないビザで就労する、あるいは取得したビザの範囲を越えた就労を行うことは不正労働にあたります。

不正労働が発覚した場合、以下のような対処を受ける恐れがあります。

  • 現行ビザの失効
  • 非移民ビザから永住権へのステータス変更の拒否
  • ビザ更新/再発行の拒否
  • 強制送還

場合によってはビザ無しでの再入国ができなくなる可能性もあるので、就労時間・職種・勤務先などが違反していないか注意してください。

2. 学生ビザで就労することもできる

基本的に学生ビザは就労できませんが、先ほどもお伝えしたように一定の条件を満たせば限定的ではあるものの合法的に就労できます。就学中の就労資格については、以下の4つの方法があります。

【On-Campus Employment】
週20時間まで学校、カフェや本屋など学校内の施設で就労可能となる資格です。メディカルスクールの学生が附属病院での勤務など、学校の外の施設でも密接に提携しているところであれば就労が認められます。

休日や休暇中はフルタイムでの就労が可能ですが、あくまでも就労ビザではないためその後の授業に参加することが条件となります。学校によっては、留学生の学内での就労は許可が必要なところもあるので、窓口等で確認してみてください。

【Unforeseen Economic Necessity 】
留学時(アメリカに入国した時点)では卒業まで十分な資金源があったが、学生本人のコントロールできない状況の変化があった場合に就労できる資格です。

  • 両親または家族の失業
  • 医療費などで大きな出費がかかる
  • などが理由として認められるようです。

キャンパス外で就労可能ですが、

  • 資金源の状況の変化が学生本人に原因がない
  • 他の労働手段がない
  • この2つを証明する必要があります。

学校・移民局の両方に申請しなければなりません。日本人留学生に対しては、2011年の東日本大震災発生時にこの就労許可が多く発行されました。

【Curricular Practical Training】
【Optional Practical Training(Pre-Completion)】
この2つは、どちらもフルタイムで9ヶ月以上学校に通い続けた学生が利用できる就労許可です。

学期中は週20時間、休日・休暇はフルタイム(その後の学期に参加することが条件)での勤務が可能です。どちらも、就労できるのはその学生が専攻している学業分野に関係する職業のみとなります。Curricular Practical TrainingとOptional Practical Training(Pre-Completion)は条件的によく似ていますが、必要な許可と就労期間が異なります。

必要な許可就労期間
Curricular Practical Training学校のみ規定なし(期間によっては卒業後の実地訓練に制限がある場合も)
Optional Practical Training(Pre-Completion)学校と移民局の許可が必要フルタイムで1年間、週20時間の場合2年間まで。

Curricular Practical Trainingは在学中のみ利用できます。Curricular Practical Trainingを使ってフルタイムで12ヶ月以上就労した場合は卒業後に次に紹介するOptional Practical Trainingが使えなくなります。

Optional Practical Trainingは2種類ありPre-Completionは在学中、Post-Completionは卒業後に利用できます。ただし、就労期間は在学中・卒業後の累計で扱われるためフルタイムでの12カ月以上の就労には注意が必要です。在学中にOptional Practical Trainingを利用して就労すると、卒業後に十分な就労期間がもらえない恐れもあります。学校卒業後もアメリカに住みたいならCurricular Practical Trainingなど、別の制度を組み合わせて余裕を持った計画を立てることをおすすめします。

3. アメリカの就労ビザの種類と取得手続き

アメリカの就労ビザの種類と取得手続き

アメリカの主な就労ビザと概要を下表にまとめました。

ビザの種類特徴期間
J-1ビザ
  • 研修やインターンとして就労可能
  • 学歴に応じた実務経験が必要
  • 扶養家族はJ-2ビザの申請が可能
最長18ヶ月
H-1Bビザ
  • アメリカ国内での就労が可能
  • 大卒以上の学歴か、実務経験が必要
  • 申請できる職種は専門職
  • 雇用主は市場の相場以上の賃金を支払う
  • ビザが有効になるのは10月1日から
  • 扶養家族はH-4ビザ
3年間(最長6年まで延長可能)
E-1ビザ
  • 日米間で貿易などを行う日系企業に勤務する社員とその家族向け
  • 管理職以上、または会社運営のために不可欠な知識、技術を持っている
  • 企業は所有権の半数以上を日本人、日本企業が保有している
  • 継続して日米で貿易を行わなければならない
1年から5年間(その後何度でも更新可能)
E-2ビザ
  • アメリカで起業して投資を行う人とその家族向け
  • 一定額以上の投資とビジネスプランの提出が必要
1年から5年間(その後何度でも更新可能)
L-1Aビザ
  • 駐在員用のビザ、扶養家族はL-2ビザが発給
  • ビザ申請前の3年間で、管理職として1年以上経験があること
最長7年
L-1B
  • アメリカ国内企業に駐在する特殊技術者が対象
最長5年

ビザ取得は、基本的に以下の流れで手続きが行われます。
1.申請に必要な書類(パスポートや証明写真、DS-160申請書など)を揃える

2.手数料を支払う

3.アメリカ大使館(または領事館)へ郵送する

4.面接(補助書類を持参)

5.申請後1週間程度でビザ発給(自宅まで郵送)

申請するビザによって、必要な書類・補助書類・手数料が変わります。また、ビザ発給までの期間はあくまでも目安ですので、渡米までに間に合うように余裕を持って2~3ヶ月前までには申請を済ませておくとよいでしょう。

3-1. J-1ビザ(研修/インターン)

J-1ビザ(文化交流)は、インターンシップや研修期間のためのビザです。あくまでも文化交流が目的のビザなので長時間労働はできませんが、その特性を活かしてワーキングホリデーの代わりに利用する人もいます。

他の就労ビザとの違いは、ビザのスポンサーは勤務先企業ではなく国務省認可のNPO団体という点です。

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • NPO団体発行のDS-2019(申請者の署名入り)

研修・インターンの場合は、勤務先企業がサインしたDS-7002申請書のコピーも必要です。アメリカ政府支援の交流訪問者プログラム以外でビザ申請する場合、I-901 SEVIS費用確認書も必要です。外国籍の方は、外国人登録証か在留カードのコピーも同封してください。

【費用】
申請費:160USD

【面接時の補足書類】

  • 自国で経済的・社会的・家族的に強いつながりがあり、期間満了後に確実に帰国することが分かる書類
  • 英語力が分かる書類(TOEICスコアなど)
  • アメリカ滞在の費用が賄えることが分かる書類(財政証明など)
  • 残高証明書または預金通帳

3-2. Hビザ(就労ビザ)

H-1Bビザは、専門職従事者が対象の就労ビザです。4大卒者以上の学歴を持つ人が対象で、規定に満たない場合は学歴に応じた実務経験が必要です。(短大卒6年、高卒12年間の実務)

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • 嘆願書受付番号(I-129またはI-797)

外国籍の方は、外国人登録証か在留カードのコピーも同封してください。

【費用】
申請費:190USD

【面接時の補足書類】

  • 大学の学位、業務に必要な資格が証明できるもの
  • 社内の職位、携わったプロジェクト、勤続年数が記述されている書類
  • 既にH-1Bビザで就労している場合は、給与明細と連邦納税証明

3-3. Eビザ(貿易・投資)

E-1ビザ(駐在員向け)、E-2ビザ(投資駐在員向け)の申請に必要な書類等をご紹介します。

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • 申請した企業、申請者、同行する家族の人数などが記載された会社書類
  • 会社の組織図

※下2つは、グリーンプログラム登録済みの会社は不要です。

外国籍の方は、外国人登録証か在留カードのコピーも同封してください。

【費用】
申請費:205USD

3-4. Lビザ(企業内転勤

L-1Aビザ(経営管理者または管理職)、L-1Bビザ(特殊技能職)はアメリカ内にある親会社、支社、子会社などの関連企業に一時的に企業内転勤する人向けのビザです。

【申請に必要な書類】

  • DS-160申請書(5×5cmの証明写真付き)
  • アメリカ滞在期間+6ヶ月以上期限があるパスポート
  • 過去10年以内発行の古い方のパスポート
  • 面接予約確認書
  • 嘆願書受付番号(I-129またはI-797)

外国籍の方は、外国人登録証か在留カードのコピーも同封してください。

【費用】
申請費:190USD

【面接時の補足書類】

  • 大学の学位、業務に必要な資格が証明できるもの
  • 社内の職位、携わったプロジェクト、勤続年数が記述されている書類

4. アメリカの就労ビザは取得しにくくなっている?

アメリカの就労ビザは年々審査が厳しくなり、取得しにくくなっています。トランプ政権下の2017年に厳格化が進められ、2020年にはコロナ禍で就労ビザだけでなく入国自体へのハードルが格段に上がってしまいました。

詳しくはこちら(就労ビザの審査基準や解釈に厳格化の動き)

アメリカで就労することが決まったら、ビザ取得準備と並行して移住の用意も進めておきましょう。渡米前にどんな準備が必要かは、こちらの記事からご確認ください。

【アメリカに住みたいと思ったら?渡米する前に必要なアクション】

4-1. 2021年3月に選考方法の変更が決定

2021年3月からはH-1Bビザの選考方法が、抽選方式から賃金ベースに変更されました。
これにより、賃金が高い順にビザ供給が選択されるようになります。このルール改正が施行されるのは2022年1月1日からなのでしばらくは無作為の抽選方式のままですが、申請時期によってはビザ取得がより困難になるかもしれません。

詳しくはこちら(米国移民局、3月からH-1B就労ビザの選考を抽選から賃金ベースに変更)

日本国内のビザ申請についての最新情報は、外務省のビザ申請についてのページをご参照ください。

まとめ

アメリカの就労ビザは種類によって必要な書類が異なり、難易度も時期によって波があります。ビザの申請を行う際は今回ご紹介した情報を元に、大使館や移民局の公式サイトなどで該当するビザの詳細をご確認ください。

日本でアメリカ用のスマホやSIMを用意しておけば、Wi-Fiがなくても勤務先とスムーズに連絡ができます。コスパのよいSIMをお探しなら、月額9.99USD~で契約できるハナセルをご検討ください。

ハナセルのアメリカsimページはこちら
ハナセルのアメリカ携帯ページはこちら

吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

Twitter メディア紹介

シェアする

フォローする