ジョージア州 ~アメリカ50州大解剖~

ジョージア州

アメリカ合衆国にある50の州をそれぞれ紹介するアメリカ50州大解剖シリーズ。

ジョージア州はアメリカ合衆国南東部の州で、1776年に独立を宣言した13州の1つです。州都で州内最大の都市はアトランタ。人口は約1,181万人(神奈川県と滋賀県を合わせた程度)。面積は約15.4万km²(関東地方の約5倍弱)です。

「ピーチステート(Peach State)」や「エンパイアステート・オブ・ザ・サウス(Empire State of the South)」という愛称でも知られています。ピーチステートは、ジョージア州が綿花中心から桃の栽培へ転換し、産地として定着した点に由来します。エンパイア・オブ・ザ・サウスは、アトランタを核に南東部の経済を牽引する役割を示します。

なお、英名が同じである南コーカサスのジョージア国とは歴史的に無関係です。

今回はアメリカ・ジョージア州がどんなところなのか詳しくご紹介します。

ジョージア州について

州都:アトランタ
地域:南部
最大都市:アトランタ
人口:11,180,878人(2024年)
愛称:Peach State

ジョージア州の地理

ジョージア州は北側はノースカロライナ、テネシー州に面し、西はアラバマ、南はフロリダ州に接し、東は大西洋にも面しています。

州の北部はアパラチア山脈の一部がかかり、南部は広大な平原が広がっています。19世紀にアパラチア山脈の北端である北ジョージア山脈でゴールドラッシュが起きました。

地域によってはガラガラヘビ、マムシ、ワニなど南部に生息する野生動物も。海沿いではホエールウォッチング、イルカも見ることができます。

ジョージア州の気候

ほとんどの地域では一年を通して温暖。大西洋からハリケーンが到達・通過することもあります。

夏場は湿度が高く最高気温は32度前後。冬場は乾燥しており、平野部・山岳部では氷点下になりますが、沿岸部は比較的穏やかで、氷点下になるることはほとんどありません。

ジョージア州の歴史

アメリカ独立時の最初の13州の1つであるジョージア州は、南部の歴史的な葛藤と再生の歩みを体現してきた州です。1732年に植民地として設立され、1788年にアメリカ合衆国へ加盟しました。

南北戦争では合衆国を離脱し、南部連合側に加わりました。戦争末期には北軍の進軍により各地が大きな被害を受けたとされ、南部社会の変化を描く『風と共に去りぬ』の舞台としても知られています。

さらに、キング牧師の生誕地・活動拠点として、公民権運動の中心地になった点もジョージア州の歴史の中で重要な出来事です。1996年のアトランタオリンピックは国際的な注目を集め、日本での知名度が高まる契機になりました。

現代はアトランタを核に産業と交通の集積が進み、南部復興の象徴として発展を続けています。

ジョージア州の人口構成

ジョージア州はテキサスと並び今アメリカで最も勢いのある州の一つ。人口増加が目覚ましく、2020年現在全米で8番目に人口が多い。

現在は白人約56%、黒人約31%、ヒスパニック約9%、アジア人約3%。元々奴隷であった黒人が半数の人口を占めていたが、20世紀に北部で工業が盛んになったことで大多数の黒人が州から出て行った過去がある。

ジョージア州の経済・産業

ジョージア州の経済はアトランタを中心に、企業集積と交通インフラで成り立っています。

実は、コカ・コーラはアトランタ発祥です。CNNやデルタ航空、UPS、ホームデポ、アフラックなど大企業の本社・主要拠点も集まっています。主要産業は金融・製造業・農業・物流です。フィンテックや決済関連企業の集積が厚く、カード取引の処理が州内企業に集中する状況から「トランザクション・アレー」とも呼ばれます。

港湾物流では、サバンナ港を中心に流通拠点が広がります。農業は、桃だけでなく、ピーナッツやブルーベリーの生産が盛んで、ピーカンナッツは世界最大の産地です。

映画・テレビ産業も成長分野で、多数の作品が州内で撮影され、『ウォーキング・デッド』などのロケ地として知られています。立地戦略の専門誌「サイトセレクション誌」の評価では、12年連続で「全米でビジネス環境1位」と評価されました。

ジョージア州の州都

ジョージア州の州都はアトランタ。人口が50万人近い大都市。アトランタにはワールド・オブ・コカ・コーラ、CNNセンター、センテニアル・オリンピック・パーク、フォックス・シアターなどがあります。「ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港」は世界で最も利用者が多く、各方面の乗り継ぎ拠点として年間1億人以上が利用しています。航空会社で最大級の売り上げを誇るデルタ航空も同空港をハブに運航しています。

中でもマーティン・ルーサー・キングジュニアの生誕地で、公民権運動に関連したスポットが多数あります。「国立公民権・人権センター国立歴史公園」「カーターセンター」などはアメリカの黒人の歴史を語る上で必見です。

ダウンタウンにはアメリカで一番大きい「ジョージア水族館」、ピードモント・パークにある「アトランタ・ボタニカルガーデン」など観光スポットも多数。

アトランタは、NFLファルコンズやMLBブレーブス、NBAホークス、MLSアトランタ・ユナイテッドの本拠地でもあります。スポーツファンは、観戦を楽しむこともできるでしょう。2026年には、FIFAワールドカップ開催都市にも決定しています。

その他、5階建ての巨大美術館「ハイ・ミュージアム・オブ・アート」や、ヒップホップの聖地として「アトランタ ヒップホップ デイ フェスティバル」など、音楽やアートに触れる楽しみも充実しています。

ジョージア州の名所あれこれ

ジョージア州は、山岳・湿地といった大自然のスケール感と、文学・史跡、家族向けレジャーが同居する州です。訪問時にぜひ訪れたい「自然」「歴史・文化」「遊び場」を見ていきましょう。

自然スポット

山の滝と南東部の湿地、長距離トレイルの玄関口がそろい、景色が大きく変わります。日帰りでも訪れやすい一方で、歩行距離や安全管理の考え方が場所ごとに異なる点が特徴です。

・アミカローラ滝
ジョージア州で最も高い滝として知られ、高低差は222mに達します。落差のスケール感が大きく、展望ポイントから水が流れ落ちる様子を間近に眺められる点が魅力です。ミシシッピ川以東では「段状(カスケード)の滝」として3番目の高さで、写真映えと迫力を両立した自然スポットとして外せません。

・オケフェノキー湿地
ジョージア州南東部からフロリダ州境にかけて広がる広大な湿地で、保護区として管理される範囲が大きい点が特徴です。ブラックウォーター(黒い水)が生む静かな水面や、泥炭を含む浅い湿地帯の独特の景観が見どころになります。

・アパラチアン・トレイル起点
長距離トレイルの象徴として知られるアパラチアン・トレイルは、南端がスプリンガー山に置かれています。アミカローラ滝州立公園からは約8マイルの「アプローチ・トレイル」でつながっており、滝の景観から山歩きへ移る流れも旅の醍醐味になります。

歴史・文化スポット

ジョージア州は、公民権運動の文脈だけでなく、文学作品が生んだイメージや、元大統領の足跡が残る場所が複数あります。

・マーガレット・ミッチェル・ハウス記念館
アトランタのミッドタウンにある、文学好きなら一度は訪れたいスポットです。『風と共に去りぬ』が生まれた場所として知られ、当時の空気感を想像しながら館内を巡れます。物語の世界と現実の歴史を行き来しながら楽しめます。

・ジミー・カーター大統領関連施設
ジョージア州プレーンズでは、ジミー・カーターの人生の軌跡をたどれる国立公園が整備され、住居や少年時代の農場、学校、選挙運動の拠点になった鉄道のデポなどが点在します。派手な観光地というより、人物像と土地の関係を静かに感じられる場所です。

・サバンナ歴史地区
サバンナ中心部に広がる歴史地区は、歩くだけで街の美しさが伝わるエリアです。広場(スクエア)が連続する独特の街区構造が残り、散策の途中で視界が開ける瞬間が何度も訪れます。

エンターテインメント

家族連れやグループ旅行では、滞在中に「遊ぶ日」を明確に作ると満足度が上がります。ジョージア州は、テーマパーク型と自然公園型の大型レジャーが近距離にあり、同じ日程でも過ごし方の振れ幅が大きい点が特徴です。

・シックス・フラッグス・オーバー・ジョージア
シックス・フラッグス・オーバー・ジョージアは、アトランタ近郊に位置する大型遊園地です。開園は1967年と歴史が長く、コースターだけでなくファミリー向けライドやショーも充実しており、幅広い層が楽しめます。

・ストーン・マウンテン・パーク
アトランタから日帰りでも立ち寄りやすい場所に、約3,200エーカーの広大な敷地を持つストーン・マウンテン・パークがあります。森や湖の景色を楽しみながら散策できる一方、観光向けのアトラクションもそろい、自然とレジャーを一度に楽しめます。山頂へはハイキングで向かえるほか、景色を眺めながら移動できるロープウェイでもアクセス可能です。北面には世界最大級の巨大なレリーフ彫刻があり、圧倒的なスケール感を感じられます。

ジョージア州と日本の関係

アメリカ南東部に位置するジョージア州は、日本と非常に密接な関係を築いている地域です。州都アトランタには「在アトランタ日本国総領事館」が設置されており、現地政府との調整だけでなく、邦人保護の拠点としての役割も果たしています。ここからは、あまり知られていないジョージア州と日本の関係を見ていきましょう。

日系企業の進出状況

ジョージア州には日系企業の拠点が多く、公式情報では2018年時点で400社以上が進出し、事業拠点は500カ所以上、雇用は約3万人以上です。数字が示すとおり、日系企業は州内で製造や物流、オフィス拠点の運営を幅広く行っています。

出張者にとっては現地で日本企業の存在を感じやすく、留学者にとっては日系企業との接点が生まれる可能性がある地域です。

航空便

日本とジョージア州を行き来する際の負担を減らせる点も特徴です。成田-アトランタの直行便はデルタ航空が運航しており、アメリカ南東部で日本と直行便があるのはアトランタのみなので、米東南部の玄関口といえます。

乗り継ぎが不要または少なくなるため、渡米時は到着後の乗り換えを減らしやすく、帰国時も移動工程を短くしやすい点も嬉しいポイントです。

姉妹都市

自治体同士のつながりも続いています。ジョージア州内と日本の都市の提携は合計11件あるとされ、たとえば福岡市とアトランタ市、富山県黒部市とメーコン市などです。特に、メーコン市では桜祭りが毎年開催され、総領事館ページでもイベント情報が掲載されています。

姉妹都市関係は、文化行事や青少年交流などの土台になりやすく、現地で日本関連のイベントに出会うきっかけにもなります。

日本人コミュニティ

アトランタ周辺は、日本語で学べる場と日米交流の場がそろっているため、留学や駐在の生活でも安心感があります。在アトランタ日本国総領事館の州情報では、2017年時点の在留邦人数は9,428人です。

例えば、補習授業校の「アトランタ日本語学校」が土曜日に開講し、幼稚部から高等部までを対象に日本語で授業を行っており、帰国後の学習継続を意識した環境を整えています。ジョージア日本人商工会では、現地で働く日本人や日系企業関係者が情報交換できる場が用意されており、仕事や生活に関する実務的な情報を提供しています。

まとめ

アメリカ合衆国にある50州の中から、今回はジョージア州をご紹介しました。

アメリカの州一覧と各州の特徴はこちらの記事で解説していますので、各州の特徴をまとめて読みたいという方はぜひご覧になってください。

アメリカ合衆国は全部で50の州と首都ワシントンD.C.(コロンビア特別区)から成り立っています。本記事ではアメリカ合衆国全50州+1特別区の魅力と特徴を徹底解説しています。

アメリカ携帯ハナセルが運営する「アメリカ新生活・移住ブログ」では、本記事のように、アメリカでの生活や旅行で困ったときの解決方法や、アメリカに行く前に知っておきたい知識など、アメリカで役立つ様々な情報を発信しています。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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