アメリカの高校生活の仕組みとスケジュール

アメリカの高校生活は、学期の区切りや1日の授業の流れなどが日本とは大きく異なります。
これからアメリカ留学をする予定のある方やそのご家族は大まかな仕組みを知っていないと驚かれるかもしれませんね。

今回は、アメリカの高校生活の仕組みと特徴について詳しくご紹介していきます。

アメリカの高校生とは?

アメリカの高校生は、原則としてグレード9〜12(4年間)に在籍する生徒で、日本の中学3年〜高校3年に近い学年幅です。1年は秋学期(9月〜1月)と春学期(2月〜6月)に分かれる形が基本。

学年名は9年生が「フレッシュマン(Freshman)」、10年生が「ソフォモア(Sophomore)」、11年生が「ジュニア(Junior)」、12年生が「シニア(Senior)」と呼ばれます。州によっては18歳までが義務教育とされ、公立高校であれば授業料が基本的に無料ですが、教材費や昼食代などの実費は各家庭が負担します。

単位制のため、生徒は必修科目に加えて選択科目を自分の進路や興味に合わせて選びます。その結果、履修する科目の組み合わせが人によって変わり、時間割も生徒ごとに異なります。

日本の高校とアメリカの高校の違い

日本とアメリカの高校は、学年の長さだけでなく、学校生活の設計そのものが異なります。日本は同じクラスで同じ授業を受ける運用が中心ですが、アメリカは卒業アメリカの高校では、選択科目の幅も比較的広く、得意分野や将来の進路を意識して履修を組み立てやすい一方、必要単位を落とさないよう計画的に科目を選ぶ必要があります。

日本の高校とアメリカの高校の違いを一覧表で比較してみましょう。

項目 日本の高校 アメリカの高校
学年制度 3年制 4年制(9〜12年生)
学期 4月始まり 9月始まり
授業 クラス固定が基本 選択制・単位制で個別時間割
指導体制 担任が中心 カウンセラー中心
部活 通年が多い シーズン制が基本
ランチ 弁当・購買・食堂など カフェテリアで購入、または持参
通学 電車・徒歩が多い スクールバス・車が多い
服装 制服が多い 私服が基本
また、指導体制も方向性も異なります。日本は担任が生活面や進路の相談窓口になりやすいのに対し、アメリカはカウンセラーが履修計画や進路、学習面の相談を担う形が一般的です。

アメリカの高校にも放課後のスポーツやクラブ活動があります。スポーツ系は秋・冬・春のように季節ごとに活動期間が区切られるシーズン制が一般的です。そのため、通年で同じ競技だけを続ける運用になりにくく、年間で複数の競技を掛け持ちする生徒もいます。

通学はスクールバスか保護者の車での送迎が基本で、都市部以外は車社会の影響を大きく受けます。16歳から運転免許を取得できるため、年齢に達すると車で通学する生徒が増え、学校に広い駐車場があるケースも珍しくありません。

昼食はカフェテリアで購入して友人と食べるスタイルが典型で、持参する生徒もいます。昼食の過ごし方は交友関係や居場所づくりとも結びつきやすく、学校文化の違いが表れやすい場面です。

アメリカの高校生は4年制が多い

アメリカの高校生は一部を除いて4年制が多いです。
アメリカの高校生は4年制が多い
画像引用元:海外の高校生活ってどんなもの?~アメリカの高校生活体験記~|ISS留学ライフ|Z会グループの留学エージェント/5万人以上の留学実績

日本の中学3年制に相当する9年生から高校となり、10・11・12年生までが高校生の区分です。
幼稚園から大学まで包括したアメリカの教育制度については、『アメリカの教育制度を徹底解説!学校の種類や日本との違い』でもご紹介しております。

アメリカでは高校までが義務教育

なぜ学年を通しで数えるのかというと、アメリカでは高校までが義務教育だからです。

そのため、公立高校に進学した場合は学費も無料で教科書なども無料で貸し出されます。

私立の高校もあり、そのほとんどが大学進学に力を入れています。
そのため、Preparatory School(準備のための学校)と呼ばれることも多くカリキュラムや学習環境のレベルは私立の方が高いです。

アメリカの高校に留学する場合、公立と私立のどちらのケースもありますが将来的にアメリカの大学に進学したいと考えているなら私立のボーディングスクール(寮制)がおすすめです。

日本にはない飛び級・留年制度

アメリカの高校は学力に応じて進級が柔軟で、学校側の判断で「飛び級(acceleration)」が起こり得ます。一方で、英語力や学力が不足すると留年になったり、留学生は1学年下げて開始する場合もあります。

単位制のため、卒業要件の単位を早く満たせば3年や3年半での繰り上げ「卒業(Early Graduation)」も可能です。制度運用や卒業要件は州・学区・学校で異なるため、入学時に条件を確認すると安心につながります。

学期スケジュール

学期スケジュール

アメリカの高校は日本と同じ3学期制ではあるものの、学期スケジュールも日本とは全く異なります。

秋学期

日本の1学期に相当します。
9~11月までの期間で、
・新入生オリエンテーション
・科目登録
などを9月中に行います。

アメリカで「新生活」というとこの9月を思い浮かべる人が多いようです。

10月には中間試験、11月には期末試験があります。
期末試験後の11月末の1週間は、感謝祭のためお休みです。

冬学期

12月~3月上旬までは冬学期(日本では2学期に相当)です。
12月18日前後から年明けまで冬休みがあり、生徒はクリスマスを家族と過ごします。
留学生は国に帰る人も多いです。

2月初旬に中間試験、3月初旬に期末試験がありその後は春休みです。

春学期

3月末~6月が春学期です。
4月末に中間試験があり、5月末に年度末の最終試験がある大事な学期です。
最終学年の場合はテスト後の6月初旬に卒業式があります。

夏休み

アメリカの夏休みは6月初旬~8月末までと、とても長いのが特徴です。

アメリカの夏休みは学期切り替えなので、宿題のない長期休みというイメージがあるかもしれませんが実際はそんなことはありません。
・課題読書
・新学期の予習
といった夏休みの課題が設けられていることがほとんどです。
課題図書は、学校から指定される推薦本で3~5冊ほど読む必要があります。

日本のように読書感想文を提出するのではなく、新学期にその本についてのディスカッションを行うので自分が分かりやすいようレポートを作成しておきます。

新学期の予習は全員が必要なわけではありません。
アメリカの授業には成績優秀者が参加できる上級クラスがあり、上級クラス参加者は新学年が始まる前にその科目の予習をします。

ただ、これらがあったとしても全体としての課題量は少なめ。

高校のサマースクールの授業を取ったりする生徒もいます。
スポーツのサマーキャンプや練習にいったり、運転の練習をしたり、家族旅行に行くなどが一般的案地元の高校生の夏休みの過ごし方のようです。

成績優秀者は高校がサポートしているプログラムに参加することもあります。

アメリカの高校生1日のスケジュール例

スクールバス通学の高校生は、登校と下校の時刻がバスの運行に合わせて決まりやすく、朝は早めに動き出す傾向があります。授業は科目ごとに教室を移動して受ける形式が多く、放課後はスポーツやクラブ活動に参加し、その後にバスで帰宅する流れが一般的です。スクールバスは複数の停留所を回るため、乗車時間は地域やルートで前後します。
6:00 起床 ・起床後すぐにシャワーを浴びることが多い
・地域によっては日の出前に動く日もある
6:30 朝食 ・シリアルやトーストなど短時間で済ませやすい内容が定番
・学校側で朝食提供があるところもある
6:45 バス停へ移動・待機 ・集合場所の運用は学区で細かく決まっていることが多い
・悪天候や積雪で遅延が起きる地域では運行情報の確認が重要
7:00 スクールバス乗車 ・近所の生徒が集まり、学年をまたいだ小さなコミュニティが形成される
・ルートが長いと移動時間の負担が大きい
7:40 学校到着(登校) ・ロッカー文化があり、教科書や道具を授業ごとに入れ替える
7:50 授業(午前) ・ベルで授業が切り替わり、短い移動時間で教室を変える
・レベル別やAPなどで同学年でも履修が分かれやすい
11:30 ランチタイム ・カフェテリア利用が一般的で、誰と食べるかが学校生活の社交に直結しやすい
12:10 授業(午後) ・選択科目の幅が広く、芸術・演劇・メディアなどで時間割が個別化しやすい
14:50 授業終了・ホームルーム ・ホームルームは短い事務的な連絡枠で、履修や進路の相談はカウンセラーが担うことが多い
15:00 部活・クラブ活動 ・シーズン制で、秋冬春で競技が切り替わりやすい
・試合日は帰宅手段の確保が重要
17:45 下校(レイトバス乗車) ・レイトバスがない地域では保護者の迎えの車列ができる
・車社会の地域では、免許取得後に本人が運転して通学するケースも
18:15 帰宅 ・帰宅後すぐ軽食を挟み、夕食までの時間で課題を進める生徒もいる
・活動が多い日は学習時間の確保が課題になりやすい
18:30 夕食 ・部活や試合で夕食が遅くなる日が出やすい
・テイクアウトを組み合わせる家庭も多い
19:30 宿題・テスト勉強 ・学校への提出物は多く、自己管理が求められる
・評価は課題や参加を積み上げる運用が多く、日々の提出が効きやすい
22:30 就寝 ・スマホ利用を家庭ルールで管理するケースもある

アメリカの高校の特徴

アメリカの高校の特徴

アメリカの高校ならではの日常的な特徴についてもご紹介していきます。

固定のクラスはない

アメリカでは日本のように固定のクラスはありません。
そのため、
・クラス対抗の学校行事
・朝と下校時のホームルーム
・決められた授業割
などはありません。

スクールカウンセラー制度が一般的

アメリカの高校では、日本のように担任がクラスを持ち、毎日ホームルームで連絡や生活面までまとめて世話をするという仕組みは基本的にありません。一方で、始業前後にホームルーム=短い連絡時間が設けられる学校は多く、出欠確認や配布物など事務的な役割が中心です。

学習や学校生活の悩み相談は、担任の代わりにスクールカウンセラーが受け持ちます。科目選択や単位の組み方、成績管理、進路相談まで幅広く対応し、課外活動や人間関係など生活面の助言も行います。授業内容は各科目の担当教師、履修や進路など全体設計はカウンセラーと、相談先が分かれている点が日本と異なります。留学生を支援する専任カウンセラーがいる学校もあります。

授業は選択も多い

固定のクラスなしでどうやって授業を過ごすのかというと、先生が自分の教室を持っていてその授業を選択している生徒が決まった時間に来るという仕組みです。

授業は必修科目と選択授業があり、学校によっては大学レベルの授業を受けられることも。

必修科目は学校によって異なりますが、
・国語(英語)
・数学
・理科
・歴史
・芸術
・外国語
・コンピューター
・ボランティア
・インターンシップ
などを必須としている学校が多いようです。
ただ、留学生の場合は外国語は必須ではないケースもあります。

選択授業はより充実しており、
・環境学
・経済学
・解剖学
・福祉
・ジャーナリズム
・外国語
・芸術(絵画など)
・音楽
・宗教学
などがあります。

科目名の前にAP(Advanced Placement)とあるものは、成績優秀者のみが履修できる上級科目のことです。
科目を決める前や授業と授業の間にアドバイザーとミーティングして、時間割や学校生活などでのアドバイスが受けられます。

授業時間は一コマ45分か90分のところが多いようです。

成績を付ける基準が日本と違う

日本でも授業態度などは成績に考慮されますが、テストの成績が及ぼす要素が大きいです。
アメリカでは、授業への参加度も成績に大きく影響します。

というのも、アメリカの授業は先生が板書して説明するというよりは、宿題や予習内容を元にディスカッションしたり自分の意見を発表する機会がとても多いのです。
生徒が授業内で意見を述べる機会も多いので、積極性は成績を付ける要素としても大きいようですね。

プロムなどのビッグイベント・パーティー

アメリカの高校行事で象徴的なのが、学年末に近い春〜初夏に行われる「プロム」です。学年の終わりに開かれるフォーマルなダンスパーティーで、男女ペアで参加する形が基本とされます。男子はタキシード、女子はイブニングドレスが定番で、会場ではダンスや軽食、記念撮影などが行われます。

人気投票でプロムキング(Prom King)とプロムクイーン(Prom Queen)を選ぶのが定番の流れです。選出者は式典で紹介され、王冠やサッシュを着けて写真撮影の中心になる流れが一般的。学校では学校の象徴的な存在として紹介され、周囲からも人気や学校行事への関わりが目立つ生徒として見られることになります。

  • ・プロム(Prom):学年末のフォーマルなダンスパーティー。ドレスアップして参加する。
  • ・シニアプロム(Senior Prom):最終学年で開催され、最も盛大になりやすい。
  • ・ジュニアプロム(Junior Prom):11年生で開かれるプロム。
  • ・アフターパーティー:二次会として、家やカフェ、ボウリング場などで開かれる場合がある。

秋には、ホームカミングパーティーで、卒業生(同窓生)を学校に迎えて学校愛を盛り上がります。週の間にペップラリーやパレード、フットボールの試合などが組まれ、締めくくりとして在校生向けのホームカミングダンス(ダンスパーティー)が開かれる形が一般的です。

ホームカミングの時期には、同じ週にスピリットウィーク(ドレスコードデー)を実施する学校も多く、パジャマデーやスクールカラーの日などテーマに合わせた服装で登校します

制服はない

日本では高校生は制服を着ますが、アメリカでは基本的に私服です。
とはいえ何を着てもいいというわけではなく、
・露出が激しすぎない(へそ出しや極端なミニスカート禁止)
・ダメージが激しいデニム禁止
・ビーチサンダル禁止
などのルールがあります。
とはいえ、日本の基準から考えると服装のルールは緩やかです。

ランチは自由

アメリカの高校のランチは、日本の高校と比べてずっと自由です。
学食で食べても良いですし、自分でお弁当や食べ物を持ってきてカフェテリアで食べてる生徒もいます。

お弁当はサンドイッチ、ポテトチップス、フルーツなど簡単なメニューが定番です。

自分の車で通学している生徒は昼休憩中に近くの飲食店で食事を済ませたり、テイクアウトして帰ってくることもあります。

車かバスで登下校する

アメリカは車社会なので、日本のように公共のバスや電車で登校する割合は少ないです。
ニューヨークのように地下鉄が発展している都市だったら電車通学する学生もいますが、あまり電車が通っていないエリアではスクールバスは自家用車を使うのが一般的です。

スクールバスは小学校・中学校・高校生が共有で使うこともあり、学年が高い程後ろの席を使います。

自家用車の場合は親が送り迎えするか、自分で運転するケースがあります。
学生が車通学するという日本ではあまり見られない風景も、アメリカの高校ならではです。

まとめ

アメリカの高校生活についてご紹介しましたが、日本との違いがたくさんありました。
学期や授業の仕組みから学校生活の送り方まで、国が違えばルールも異なることが分かりましたね。

特に日本から留学する場合気になるのが学年の数え方と学期の違いです。
アメリカの高校に留学する場合は、公立学校へ1年間交換留学するのか、私立学校に卒業まで在籍してディプロマ(卒業証書)をもらうのか、卒業後の進路はどうするのかによって計画の立て方も変わります。

今回ご紹介したアメリカの高校生活の仕組みが留学生活の計画づくりに役立てば幸いです。

アメリカ携帯ハナセルが運営する「アメリカ新生活・移住ブログ」では、本記事のように、アメリカでの生活や旅行で困ったときの解決方法や、アメリカに行く前に知っておきたい知識など、アメリカで役立つ様々な情報を発信しています。

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吉田店長の写真

監修者
ハナセル店長 吉田

モベルコミュニケーションズ取締役
アメリカ携帯電話業界に20年携わる専門家

小学生の頃に日本を離れた後、海外の大学に進学。海外携帯電話会社に入社し、現在も海外生活を続ける。
2007年、一時帰国の度に感動する日本品質のサービスを米国在住者にお届けしたいという想いから、日本人のためのアメリカ携帯サービス「HanaCell(ハナセル)」を立ち上げる。
コラムでは、一般の方にもわかりやすいアメリカ携帯電話に関する情報や、バイリンガルを活かしたアメリカ生活情報の発信・監修を行っている。

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